ヨーロッパのファッション・デザイナーは、殆どが建築学科を卒業した人です。
立体デザインでは共通する面が有るのかも知れません。
望月三起也先生も建築学科の御出身。
成程、登場人物は服装も、愛用する武器も、個性的です。
そこで、望月先生流「犯罪者の美意識」を探求してみませんか。
但し私は、自分で服を買った事が無い程、オシャレに無頓着。
なにせ着飾っても、見栄えがする方じゃないもので。
そんな私がファッションの話に初挑戦。
果たして、うまく行くか?
まあ、脱線して良いじゃありませんか。
ね。
古今東西、いつ命を落とすか判らない武将たちは皆、オシャレです。
代表格は真田氏では?
家紋は六文銭。
三途の川の渡し賃です。
つまり「いつでも何処でも死ぬ覚悟が有るぞ」と言う意味です。
それを旗印とし、鎧のデザインに取り入れる者まで居ました。
このように美意識は、思想が大事です。
ヨーロッパ中世の騎士も負けていません。
とびきりオシャレな、鎧。兜。
そして、武具。馬具。
騎士道精神へのこだわりが伺えます。
ワイルド7で「武人的な美意識」を取り入れたのが「バイク騎士」でしょう。
西洋風の鎧に身を固め、バイクにランス風のヤリを搭載。
まさに、馬をバイクに替えた現代の騎士です。
恰好だけでは有りません。
運転技術も、ワイルドに引けを取りません。
そして指揮官の命令に、忠実。
行動は、迅速。
ただ問題は指揮官が、とんでもない悪者と言う事です。
怖いですねえ。
しかも鎧と兜は、合理性も兼ね備えています。
鎧は防御性に優れている上、人相も判らず、手強い敵でした。
銃さえ通用しません。
ヒット・アンド・アウエィの戦法には最適な装備です。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
でも・・・
バイク騎士はレスキックと言う格闘技の選手たちでした。
体術も十分、武器に成る人材に重い鉄の鎧を着せては、戦力が半減です。
磁石に反応する難点も。
実際、彼らはワイルド7にも、レスキックを使っていません。
それどころか、バイク無しでは戦う事も、逃げる事も不可能。
やはり、バイクから落ちた者たちは、逮捕されてしまいました。
私なら、ジュラルミンを使います。
アルミニウムに銅を加えた合金の事です。
鉄より強度が高く、軽量化が図れる為、飛行機にも使われます。
デザイン次第では、レスキックが使えたかも・・・
そこが大きな敗因です。
顔を覆面で覆い、松明を掲げ、一列に進むカルト集団。
こちらは、御存知「シシ座一味」です。
風貌は、中世ヨーロッパの魔女狩り集団が、バイクに乗った様相です。
その面では、バイク騎士と似ています。
しかし!
騎士は、王家から授かった称号であり、階級の高い武人。
魔女狩りは、聖書の趣旨を見事に誤解した、狂気の集団。
真逆です。
視覚的には、バイク騎士よりも、むしろ効果的でしょう。
見るからに、怪しげ。
見るからに、不気味。
怖いですねえ。
しかも、別な視覚的効果も有りました。
一見、狂気の集団とも思えるシシ座一味には、目的が見えません。
ワイルド7も、目的が判らず、攻めあぐねます。
黒幕は誰か。
それが判らないうちは、手の打ちようが有りません。
後手に回るワイルド。
故に、戦車の突入、飛行機の暴走など、攻撃を受ける立場に。
真に恐れるべきは、狂気より、狂気を装った理性です。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
でも・・・
シシ座一味は、バイクのハンドルと弓が兼用です。
だから、バイクとしての機能が、低下します。
確かに、ナイト騎士ほどのライディング・テクニックは不要です。
体ごと突っ込むバイク騎士より、矢を放つシシ座一味の方が、攻撃が簡単です。
その上、矢は連続攻撃が可能です。
しかし、ハンドルに、クラッチ、アクセル、ブレーキが見当たりません。
当然です。
ハンドルが弓ですから。
クラッチ、アクセルは、何とかしていると考えましょう。
それでも解決できない難点が、弓が持つ弾力性です。
弓は、しなります。
繊細なハンドル操作は、不可能。
だから、突如あらわれたワイルドに「あっ」という間に制圧されてしまいました。
やはり、弓とハンドルは別けた方が良かったかも・・・
これも敗因につながりました。
和服と言えば、神話社長です。
シカゴ育ちとありますが、アメリカナイズされた面が見当たりません。
コテコテの日本趣味です。
自宅も城を基調としたデザイン。
応接間には鎧と兜が一式。
コテコテです。
怖いですねえ。
しかし、和装は礼装でもあります。
神話社長は、実は意外と礼儀正しい人物であったと推測できます。
帰国して間も無い彼は恐らく、人脈作りに熱心だったのでしょう。
航空博なるパーティに地元知事が出席している事でも、それが判ります。
公益が主たる目的の財団法人の設立。
イベントの開催。
水族館など娯楽施設の運営。
どれを見ても、地元住民に愛される事が目的です。
それにより、政界、財界との交友関係を開拓。
そして、信頼と名声を確保。
だから、大規模の密輸取引が可能だったと考えられます。
犯罪をビジネスと割り切り、罪の意識が有りません。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
常に礼装の神話社長。
貴方は合格点です。
後は、ふてぶてしい面構えさえ、何とか成ったらねえ・・・
これも実に惜しい。
重犯罪者は敵ばかりでは、ありません。
ワイルド7もまた、重犯罪者の集団です。
特にオヤブンは1000人の子分を従えた組長でした。
敵と同じくらい、怖いですねえ。
彼の普段着は、ダボシャツとステテコ。
その上に腹巻。
履物はセッタ。
まさにヤクザそのモノって感じです。
怖いですねえ。
とはいえ、連載していた頃の風情は、今とは随分違います。
当時、男性の室内着は、これが一般的だったのです。
町中、顔見知りの下町では、そのまま外出する事も、別に珍しく有りませんでした。
そうです。
オヤブンは目立たないよう、普段から心がけていたのです。
この点では、いつもヒッピー・スタイルのヘボピーと正反対です。
事実、ヘボピーは、志乃ベエに
「不良ライダー」
「まじめな服着ておいで」
と罵られていますが、オヤブンには、そのような場面が有りません。
彼の服装は、だらしないですが、危険人物の印象が無かったのです。
この姿なら、誰も警官とは思わないでしょう。
敵さえも油断するに違いありません。
そこが狙いです。
普段からワイルドである事を忘れず、任務に徹しています。
美意識が活きています。
恐らくオヤブンは、腹巻に愛用の大口径の銃を忍ばせていたに違い有りません。
実は、ダボシャツとステテコには、ポケットが無いのです。
なにせ基本が、下着ですから。
だから、外出する人は皆、財布、タバコ、マッチ等を腹巻に入れていました。
少々、腹巻が膨らんでいても、誰も違和感を持ちません。
彼が、ダボシャツと腹巻姿で出撃するのも、これが理由でしょう。
腹巻から銃を抜くのが、彼にとって一番速いのです。
だから出撃時、彼の肩には、ホルスターが有りません。
また、バイクの運転に有利と言う理由も有るかも知れません。
重い大口径の銃を肩から下げては、左右のバランスが崩れます。
実に合理的!
素晴らしい美意識!
オヤブン!
貴方が、ベスト・ドレッサーです。
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「月刊望月三起也」では皆様からの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由!
投稿が採用され「月刊望月三起也」に掲載された方には
記念品として、特製クリアファイル(2枚セット)
をプレゼント!
是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
info@wild7.jp
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立体デザインでは共通する面が有るのかも知れません。
望月三起也先生も建築学科の御出身。
成程、登場人物は服装も、愛用する武器も、個性的です。
そこで、望月先生流「犯罪者の美意識」を探求してみませんか。
但し私は、自分で服を買った事が無い程、オシャレに無頓着。
なにせ着飾っても、見栄えがする方じゃないもので。
そんな私がファッションの話に初挑戦。
果たして、うまく行くか?
まあ、脱線して良いじゃありませんか。
ね。
古今東西、いつ命を落とすか判らない武将たちは皆、オシャレです。
代表格は真田氏では?
家紋は六文銭。
三途の川の渡し賃です。
つまり「いつでも何処でも死ぬ覚悟が有るぞ」と言う意味です。
それを旗印とし、鎧のデザインに取り入れる者まで居ました。
このように美意識は、思想が大事です。
ヨーロッパ中世の騎士も負けていません。
とびきりオシャレな、鎧。兜。
そして、武具。馬具。
騎士道精神へのこだわりが伺えます。
ワイルド7で「武人的な美意識」を取り入れたのが「バイク騎士」でしょう。
西洋風の鎧に身を固め、バイクにランス風のヤリを搭載。
まさに、馬をバイクに替えた現代の騎士です。
恰好だけでは有りません。
運転技術も、ワイルドに引けを取りません。
そして指揮官の命令に、忠実。
行動は、迅速。
ただ問題は指揮官が、とんでもない悪者と言う事です。
怖いですねえ。
しかも鎧と兜は、合理性も兼ね備えています。
鎧は防御性に優れている上、人相も判らず、手強い敵でした。
銃さえ通用しません。
ヒット・アンド・アウエィの戦法には最適な装備です。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
でも・・・
バイク騎士はレスキックと言う格闘技の選手たちでした。
体術も十分、武器に成る人材に重い鉄の鎧を着せては、戦力が半減です。
磁石に反応する難点も。
実際、彼らはワイルド7にも、レスキックを使っていません。
それどころか、バイク無しでは戦う事も、逃げる事も不可能。
やはり、バイクから落ちた者たちは、逮捕されてしまいました。
私なら、ジュラルミンを使います。
アルミニウムに銅を加えた合金の事です。
鉄より強度が高く、軽量化が図れる為、飛行機にも使われます。
デザイン次第では、レスキックが使えたかも・・・
そこが大きな敗因です。
顔を覆面で覆い、松明を掲げ、一列に進むカルト集団。
こちらは、御存知「シシ座一味」です。
風貌は、中世ヨーロッパの魔女狩り集団が、バイクに乗った様相です。
その面では、バイク騎士と似ています。
しかし!
騎士は、王家から授かった称号であり、階級の高い武人。
魔女狩りは、聖書の趣旨を見事に誤解した、狂気の集団。
真逆です。
視覚的には、バイク騎士よりも、むしろ効果的でしょう。
見るからに、怪しげ。
見るからに、不気味。
怖いですねえ。
しかも、別な視覚的効果も有りました。
一見、狂気の集団とも思えるシシ座一味には、目的が見えません。
ワイルド7も、目的が判らず、攻めあぐねます。
黒幕は誰か。
それが判らないうちは、手の打ちようが有りません。
後手に回るワイルド。
故に、戦車の突入、飛行機の暴走など、攻撃を受ける立場に。
真に恐れるべきは、狂気より、狂気を装った理性です。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
でも・・・
シシ座一味は、バイクのハンドルと弓が兼用です。
だから、バイクとしての機能が、低下します。
確かに、ナイト騎士ほどのライディング・テクニックは不要です。
体ごと突っ込むバイク騎士より、矢を放つシシ座一味の方が、攻撃が簡単です。
その上、矢は連続攻撃が可能です。
しかし、ハンドルに、クラッチ、アクセル、ブレーキが見当たりません。
当然です。
ハンドルが弓ですから。
クラッチ、アクセルは、何とかしていると考えましょう。
それでも解決できない難点が、弓が持つ弾力性です。
弓は、しなります。
繊細なハンドル操作は、不可能。
だから、突如あらわれたワイルドに「あっ」という間に制圧されてしまいました。
やはり、弓とハンドルは別けた方が良かったかも・・・
これも敗因につながりました。
和服と言えば、神話社長です。
シカゴ育ちとありますが、アメリカナイズされた面が見当たりません。
コテコテの日本趣味です。
自宅も城を基調としたデザイン。
応接間には鎧と兜が一式。
コテコテです。
怖いですねえ。
しかし、和装は礼装でもあります。
神話社長は、実は意外と礼儀正しい人物であったと推測できます。
帰国して間も無い彼は恐らく、人脈作りに熱心だったのでしょう。
航空博なるパーティに地元知事が出席している事でも、それが判ります。
公益が主たる目的の財団法人の設立。
イベントの開催。
水族館など娯楽施設の運営。
どれを見ても、地元住民に愛される事が目的です。
それにより、政界、財界との交友関係を開拓。
そして、信頼と名声を確保。
だから、大規模の密輸取引が可能だったと考えられます。
犯罪をビジネスと割り切り、罪の意識が有りません。
怖いですねえ。
美意識が活きています。
常に礼装の神話社長。
貴方は合格点です。
後は、ふてぶてしい面構えさえ、何とか成ったらねえ・・・
これも実に惜しい。
重犯罪者は敵ばかりでは、ありません。
ワイルド7もまた、重犯罪者の集団です。
特にオヤブンは1000人の子分を従えた組長でした。
敵と同じくらい、怖いですねえ。
彼の普段着は、ダボシャツとステテコ。
その上に腹巻。
履物はセッタ。
まさにヤクザそのモノって感じです。
怖いですねえ。
とはいえ、連載していた頃の風情は、今とは随分違います。
当時、男性の室内着は、これが一般的だったのです。
町中、顔見知りの下町では、そのまま外出する事も、別に珍しく有りませんでした。
そうです。
オヤブンは目立たないよう、普段から心がけていたのです。
この点では、いつもヒッピー・スタイルのヘボピーと正反対です。
事実、ヘボピーは、志乃ベエに
「不良ライダー」
「まじめな服着ておいで」
と罵られていますが、オヤブンには、そのような場面が有りません。
彼の服装は、だらしないですが、危険人物の印象が無かったのです。
この姿なら、誰も警官とは思わないでしょう。
敵さえも油断するに違いありません。
そこが狙いです。
普段からワイルドである事を忘れず、任務に徹しています。
美意識が活きています。
恐らくオヤブンは、腹巻に愛用の大口径の銃を忍ばせていたに違い有りません。
実は、ダボシャツとステテコには、ポケットが無いのです。
なにせ基本が、下着ですから。
だから、外出する人は皆、財布、タバコ、マッチ等を腹巻に入れていました。
少々、腹巻が膨らんでいても、誰も違和感を持ちません。
彼が、ダボシャツと腹巻姿で出撃するのも、これが理由でしょう。
腹巻から銃を抜くのが、彼にとって一番速いのです。
だから出撃時、彼の肩には、ホルスターが有りません。
また、バイクの運転に有利と言う理由も有るかも知れません。
重い大口径の銃を肩から下げては、左右のバランスが崩れます。
実に合理的!
素晴らしい美意識!
オヤブン!
貴方が、ベスト・ドレッサーです。
=============================================
「月刊望月三起也」では皆様からの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由!
投稿が採用され「月刊望月三起也」に掲載された方には
記念品として、特製クリアファイル(2枚セット)
をプレゼント!
是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
info@wild7.jp
=============================================
神田雅治 さんのプロフィール
【望月三起也先生より】
相変わらず神田さんのコメント、面白い!!読み方が違うンだねぇ。 「そう来たか!」と、毎回感心させられます。
悪党の美学で迫ってきた今回、嬉しいですねぇ。作者の思い入れ、流し読みせずにキッチリ受け止めてくれてます。怖いですねぇ。
いつものことですが、ストーリー作りで苦労するのが、『いい悪役作り』。“いい”わけないンですけどね、“悪”なんですから。“好悪役”(?)というのも魅力ある役、それが絶品の悪役なんでしょうか。このキャラクターが完成したらもう勝負はこっちのもの。悪が魅力的であるほど主人公は引き立つのです。
まず中世の騎士、いいですねぇ。好きなんです。
海外へサッカーを観に行くつど博物館へ出向き、楽しみな鎧のデザインを見てまわります。これをバイク騎士(ナイト)って悪役に使ったわけですが、現物の兜を見てみると視野は実に狭い。広けりゃ敵に目ン玉突っつかれるから当然ですが。
さらに歩行は、重い上に肘、膝のヒンジがスムースに動くとも思えないから苦労するだろうなァと。だから馬に乗っかるんだな。じゃァ、バイクに乗るのもアリか(バイク騎士事件編)・・・・・ と、こんな風に筋書に持っていくわけで、こうやって思考するのって趣味なんですね。
でも、真田の小文銭、三途の川の渡し賃と、さりげないウンチクが神田さんの博学。読んでいて、ここらが楽しいですねぇ。私ならジュラルミンを使うって件もいいなァ、より軽くですね。
実は今描いている『ワイルド7R-2』は、ジュラルミンより更に軽い金属を登場させてます。お楽しみに。
しし座一味(首にロープ編)のバイクのハンドルを弓に・・・・ と、いうのにはいささか無理があるとご指摘。まったくその通りで、アクセル、クラッチは、自動車同様足で操作するバイクだと仮定しても、弓はしなってこそ弓とのご指摘。弦の方が糸ではなく強化ゴムって線で考えていたのですが、敢えて解説は飛ばしてしまいました。「まッ、いいか」って、読者のご想像にお任せ。私の悪いクセだね。
続いて、神話社長(地獄の神話編)。
紋付・袴、この美意識、多分うちのおやじの影響かも。未だにうちの箪笥の中には紋付・袴がしまわれています。
一度着用してみましたが、あれは太っているほど様になるようで、私が着用すると長屋の貧乏浪人みたいで、とても公式の場には出ていけないと判明しました。ちなみに友人にひとり、似合うのはいます。落語家の春風亭正朝。サッカー観るのに、このカッコで来るもんねぇ。
ステテコスタイルのオヤブンですが、このステテコって私の若いころは確かにポピュラー、夏はこれで縁台将棋ってのが大正時代から下町の光景でしたね。もっとも“大正”は知りません。映画で観たってことですが。
このステテコが夏で、冬はモモヒキ。これ、男の定番ではあったのですが、私は一度もこれらを穿いたことがない。何しろ暑がりで、スキー場でも天気の良い日はTシャツで滑るってくらいの汗っかきなもので。
と、まァ私なりの男の美学、神田さん、よく読んでくれてます。有り難いなァ。
相変わらず神田さんのコメント、面白い!!読み方が違うンだねぇ。 「そう来たか!」と、毎回感心させられます。
悪党の美学で迫ってきた今回、嬉しいですねぇ。作者の思い入れ、流し読みせずにキッチリ受け止めてくれてます。怖いですねぇ。
いつものことですが、ストーリー作りで苦労するのが、『いい悪役作り』。“いい”わけないンですけどね、“悪”なんですから。“好悪役”(?)というのも魅力ある役、それが絶品の悪役なんでしょうか。このキャラクターが完成したらもう勝負はこっちのもの。悪が魅力的であるほど主人公は引き立つのです。
まず中世の騎士、いいですねぇ。好きなんです。
海外へサッカーを観に行くつど博物館へ出向き、楽しみな鎧のデザインを見てまわります。これをバイク騎士(ナイト)って悪役に使ったわけですが、現物の兜を見てみると視野は実に狭い。広けりゃ敵に目ン玉突っつかれるから当然ですが。
さらに歩行は、重い上に肘、膝のヒンジがスムースに動くとも思えないから苦労するだろうなァと。だから馬に乗っかるんだな。じゃァ、バイクに乗るのもアリか(バイク騎士事件編)・・・・・ と、こんな風に筋書に持っていくわけで、こうやって思考するのって趣味なんですね。
でも、真田の小文銭、三途の川の渡し賃と、さりげないウンチクが神田さんの博学。読んでいて、ここらが楽しいですねぇ。私ならジュラルミンを使うって件もいいなァ、より軽くですね。
実は今描いている『ワイルド7R-2』は、ジュラルミンより更に軽い金属を登場させてます。お楽しみに。
しし座一味(首にロープ編)のバイクのハンドルを弓に・・・・ と、いうのにはいささか無理があるとご指摘。まったくその通りで、アクセル、クラッチは、自動車同様足で操作するバイクだと仮定しても、弓はしなってこそ弓とのご指摘。弦の方が糸ではなく強化ゴムって線で考えていたのですが、敢えて解説は飛ばしてしまいました。「まッ、いいか」って、読者のご想像にお任せ。私の悪いクセだね。
続いて、神話社長(地獄の神話編)。
紋付・袴、この美意識、多分うちのおやじの影響かも。未だにうちの箪笥の中には紋付・袴がしまわれています。
一度着用してみましたが、あれは太っているほど様になるようで、私が着用すると長屋の貧乏浪人みたいで、とても公式の場には出ていけないと判明しました。ちなみに友人にひとり、似合うのはいます。落語家の春風亭正朝。サッカー観るのに、このカッコで来るもんねぇ。
ステテコスタイルのオヤブンですが、このステテコって私の若いころは確かにポピュラー、夏はこれで縁台将棋ってのが大正時代から下町の光景でしたね。もっとも“大正”は知りません。映画で観たってことですが。
このステテコが夏で、冬はモモヒキ。これ、男の定番ではあったのですが、私は一度もこれらを穿いたことがない。何しろ暑がりで、スキー場でも天気の良い日はTシャツで滑るってくらいの汗っかきなもので。
と、まァ私なりの男の美学、神田さん、よく読んでくれてます。有り難いなァ。
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