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望月マニ也

第93回

イベントレポート
【望月三起也 トークライブinヨコハマ2015】

執筆者:   2016 年 1 月 8 日

ファンの皆さまに足をお運びいただき、始めて成立するファンイベント。毎度々お騒がせの事務局ですが、今回も本当にありがとうございました。先生共々、事務局一同感謝です。

gk_001C2015年11月7日(土)、横浜関内の明治安田生命ラジオ日本ビルにて「望月三起也トークライブinヨコハマ2015」が行われました。
前回のイベント(W7サイン会)から数えて約11か月ぶりの待ちに待ったイベントであります。
今回のトークイベントは、テーマを設定しないという正に臨機応変、流れに任せる、という正真正銘のフリートークです。
では、まず会場内の様子をお伝えしましょう。gk_002

先生が座られる長机の上にはいくつもの拳銃が客席から見えるように立てて飾られていました。
そして部屋の後方には学研による、望月先生の絵を基にしたジークレー版画が7枚ありました。
筆者もこの日ジークレーという物を初めて観たのですが、これは今後の複製技法の主流になると言われているもので、再現度が素晴らしく、多くのアーティストが今この技法で作品を発表しているそうです。

gk_003その横には旭工房のモデルガンのコーナーも設置されていました。
望月作品「宇宙ハンター55」の一場面である「冷蔵庫に入ったヒトラーの首」の手作り模型が印象的でした。
あと、壁には11月28日(土)に発売される「ワイルド7R」(2)のお知らせがいたるところに貼ってありました。
望月先生の新作が読める。会場にいた多くのファンも心揺さぶられたことでしょう。
筆者も直前に第1巻を読み返しておこうと思いました。

さて、そうこうしている内に開場時間になり、ファンの皆さんの会場入りです。
gk_004今回は入場の際、ワイルド7のマークであるバッファローの絵柄が付いた缶バッジを皆さんの胸に付けていただきました。
会場内の全員がワイルドのマークを付けているのも一興でした。
もちろん缶バッジはお持ち帰り可です。
あと、イベント中に使用する資料小冊子も皆に配られました。

イベント開始時間になりました。いよいよ望月先生登場・・・。
ところがちょっとした問題が起きました。先生の体の具合がよろしくない。
そこで開始時間を少し遅らせることになりました。
ご様子を伺いに先生のいらっしゃる別室に行くと、「昨日から体調を崩してしまって。でも今日のイベントを前から楽しみにしていたので来た。」「一休みすれば大丈夫だよ。」と笑いながら話されました。

そこで急遽ゲストとしてお越しなっていた田辺節雄先生に先にトークをしていただくことになりました。
司会は、元アシスタントのアスカ氏です。
田辺先生(戦国自衛隊、続・戦国自衛隊、滅びの笛)は過去に望月三起也先生のアシスタントをされていて、2013年に行われた望月先生のイベント(スポーツカフェ・ティアスサナ)にもゲストとして参加していただきました。
田辺先生は「どちらかというと無口なほうだったが、初参加のティアスサナ以降はけっこうしゃべるようになった。」とおっしゃりました。
柔和なご様子で当時のカエルぷろの話をして下さる田辺先生にアスカ氏がさらに話を添えて軽妙にトークが進んでいきました。

次に登壇したのが月刊望月三起也のスタッフのyazy氏でした。
今回は月刊望月三起也の増刊号ということで、本当は望月先生と対話形式での出演のはずでしたが、いきなりピンでの登場となりました。
彼はしゃれで白衣のコスプレをしてまるで講義のようにトークを始めました。
入場時に配布された資料小冊子(yazy氏が自ら作成)をもとに、ファンの視点から見た望月作品やカエルぷろのことを恐ろしくマニアックに紹介していく様子に誰もが舌を巻くと言うか、あきれると言うか、重箱の隅を楊枝でほじくられたと言うか(ゴメン)、とにかく圧倒されました。
いつものイベントとはまた違う雰囲気で新鮮でした。あの資料小冊子だけでも我々にはいい土産になりましたよ。
そしてyazy氏の講義・・いやトークの途中、望月三起也先生が遂に登場されました。
満を持しての御大の登場に会場は盛り上がりました。
初めからこの順番でも良かったのではないか?と勘違いしそうでした。
いよいよフリートークの始まりです

gk_005先生は初めにイベントの開始が遅れたことのお詫びをされました。
トークは、本来予定していた路線に戻り、yazy氏が質問をして、それに対し先生方がお答えになり、司会のアスカ氏がフォローやツッコミを入れるという形ですすみました。
ここで当日のトークの内容をいくつかご紹介したいと思います。
質問に対する望月先生のお答えです。
・作品を作っているときは、絵よりもまずストーリーが一番。先に話をふっちゃって書いている内に話が違ってくることがあるが、別のアイデアが出てきてしまう。
・スクリーントーンはほとんど使用しない。例外としてワイルド7「地獄の神話」では多用している場面もある。
・漫画は描いている自分がまず楽しむこと。そうすれば読者も楽しくなる。
・悪役に凝らなくてはならない。魅力的な悪役の登場が話を面白くする。今の時代は悪役と言えばテロリストが一番である。
・「俺の新選組」の続編を描きたい。北海道の五稜郭を舞台にして「新選組北へ」という題名でやりたい。
・ワイルド7Rの3作目も描きたい。
などなど、この他にも当時の逸話などがたくさん紹介されました。
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一段落ついたところで、さらなるゲストが紹介されました。
もと三菱重工サッカー部の菊川凱夫氏です。菊川氏は、ワイルド7「地獄の神話」に登場した菊川警部のモデルになった方です。
司会のアスカさんが「この方はどなたでしょうか?」と会場に尋ねたところ、やはり当てる人がいるんですよねぇ、さすがです。
当時、初めて望月先生と菊川氏が面会された時、菊川氏は秘密探偵JAのファンであったのですが、取材に訪れた望月先生をその作者だとは気が付かずにいて、後から本人だと知り驚いたそうです。
gk_006A望月先生とは長いお付き合いで、お二人は喧嘩をされたこともあり、菊川氏はその喧嘩のおかげでサッカーのスランプからの脱出できたこともあったそうです。
ワイルド7における菊川警部のスーツの柄は三菱のマークです。そのマークがゆえに会社にも貢献ができたと笑いながら仰っていました。

gk_007恒例のオークションが始まりました。
この日のために望月先生が持ってきて下さった作品の数々が、熱いファンの方々によって落札されていきました。
そして抽選会。
当選した幸運な方々に貴重な品々が渡されました。
そのあと、お待ちかねのサイン会になりました。持ち込みの物にもサインOKでした。
先生は会場の一人一人に丁寧にサインして下さいました。

閉会時間が近付いて、望月先生の〆の一言になりました。
先生は「みんなの顔を見てしゃべるのが嬉しい。」「今日は体調が優れなかったけど、最後までしのげたことが何よりだった」と言われました。
そして最後の最後に会場全員で集合写真を撮ることになりました。
みんなで小学校の掃除の時のように、机と椅子をガタガタと部屋の後ろに寄せて撮影スペースを作り、望月先生を中心に撮影しました。この日の最高の記念になったことは間違いないでしょう。

gk_008今回のイベント、先生は体調が良くなかったにもかかわらず、笑顔で数々のトークをして下さいました。
我々ファンにとって、先生の存在を身近に感じることができることほど嬉しいことはありません。
今回も参加できて本当に良かったです。
望月三起也先生ありがとうございました。
そしてゲストの皆様、普段聞けない貴重な話でイベントに花を添えて下さいました。
ありがとうございました。
最後になりましたが、会場にお越し頂いた全てのファンの方々に心からお礼を申し上げます。ファンあってのイベントです。
今回参加できなかったファンも含め、今後もみんなで先生を応援していきましょう。
ありがとうございました。


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望月先生のコメント
【望月三起也先生より】
上手に書くなあ~、ゴキッチさん。
見事に当日の様子、再現されてる。

あの日私は体調を崩し、そんな私をフォローして酸素ボンベを買いに走り回ってくれた方々に改めて
感謝!です。
また、場の空気和ませ高め、繋いでくれたタベ(田辺節夫先生)にも感謝!

私あ、幸せもんだなあ~と、感じさせてくれた一日でした。

(望月先生によるイベント記はこちら


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