前作「熱砂の帝王」では、結局カイザーこと秋戸十次郎を退治せず終わり。そのままなのかなぁ~と思っていましたら、その完結編とも言える第17話「超高層の対決」がスタートしました。
……で、ずっと疑問に思っていたのですが、何故わざわざ別の話でカイザーとの対決を描いたのか?
当時の流行と照らし合わせてあくまで私個人の勝手な想像ですが、以下の理由ではないかと推理してみました。
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「熱砂の帝王」連載開始の1975年7月7日に先立ち、6月28日にはワーナーブラザースと20世紀FOXの共同製作映画の『タワーリング・インフェルノ』が日本で公開され大ヒットとなりました。同時期には映画のコミカライズ版(作画:望月先生のお弟子さんの田辺節雄先生)が「月刊少年チャンピオン」に掲載されました。
これを観た対抗心が強い望月三起也先生のこと、俺だったらこう描くと考えられ「熱砂の帝王」のオチを少し変えて、舞台をニューヨークにされたのではないかと推測します。
『タワーリングインフェルノ』の舞台はサンフランシスコの設定。
「超高層の対決」の設定はニューヨークとなっていますが、冒頭のページでは、どう見ても坂道が多いサンフランシスコが描かれているのがその理由です。


当時の漫画界では、映画を観た他の作家陣もこぞってこの作品を取り上げました。
有名なところでは、かの藤子 不二雄A先生が、同じ「少年キング」で連載されていた『オヤジ坊太郎』の中で映画の描写そのままを描かれていましたし、『ゴルゴ13』のさいとうたかを先生も他紙で映画のコミカライズ版を描かれてました。他にもあるようでネットで検索すると出てきます。
おっとっと、だいぶ横道にそれたので、本題に戻します。
日本への帰路の途中のある出来事で、まだやり残した事があるとケネディ空港に向かう送迎車の行き先を変えさせた飛葉。
そうカイザーこと秋戸十次郎のところへ向かったのであった……
全ての真相を語り始める飛葉、はたして右手を負傷した状態でカイザーに勝てるのか?
さらに階下で発生した火災で煙に包まれる飛葉。どうなる?!
ここで、少年キング連載時にどうしても解けなかった疑問が一つ。「超高層の対決」2週目の扉絵に唐突に描かれたアメリカンフットボールのカット。
てっきり本編に登場するものかと思いきや、まったく無くそのまま終了……
約50年間「?」マークが頭の中を駆け巡っていましたが、最近になってようやく納得してきました。
あの時はアメリカ建国200年という事で、アメリカをイメージした時に思い浮かべる事と言ったら野球かアメフトだったんですかね?
近頃は大谷翔平さんが活躍されて野球が注目を集めていますが、元々『タッチダウン』、『パニック・イン・スタジアム』、『天国から来たチャンピオン』、『ジョーイ』などアメフトを扱った映画が多く作られていました。
望月先生も『ビタミンI』、『狂い犬(MADDOG)』で描かれた事があるアメフトでアメリカが舞台なんだよという事を表現されたのかな?
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eddy-s さんのプロフィール

「熱砂の帝王」に続くアメリカが舞台の本作は、短編ながら日本からヘボも駆けつけ手に汗握る宿敵カイザーとの対決、そして何より超高層ビルのスケール感が劇場映画さながらのスペクタクル・ロマンそのものですね。
eddy-sさんの解説のおかげで当時の雰囲気がよく伝わってきます。
いつもありがとうございます。
(事務局/yazy)
eddy-sさんの解説のおかげで当時の雰囲気がよく伝わってきます。
いつもありがとうございます。
(事務局/yazy)
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