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作品紹介

第48回

ピーマン野郎

執筆者:   2012 年 11 月 6 日

ポップでアメリカンな香りたっぷりな作風が多くのファンを引きつけた「マイク・ハスラー」名義の作品群。そんな中でもちょっとダークな臭いを漂わせるも、やはりポップとの融合が面白い佳作。

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これからご紹介する作品は、1970年が清澄な除夜の鐘と共に終わると同時に
1971年に産声を上げた『痛快娯楽ビューティフルあくしょん漫画「Pマン野郎」
です。作者は、M・ハスラー。母親は不詳。
大東京を舞台に二人の若者が繰り広げるコメディタッチの漫画です。

(~当時のプロローグより抜粋~)

「マッド・ドッグ」、「プシィ・キャット」に続く、M・ハスラー(望月三起也先生のペンネーム)名義で描かれた、殺しからポン引きまで金の為ならなんでも引き受けるPマン野郎が繰り広げる、クールなアクションと奇抜なトリックを絶妙なハードボイルドタッチで描いた傑作。
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モットーは・・・

PHONE(フォーン)1発!!
PASSSION(パッション)を持って!!
PERFECT(パーフェクト)に事を処理する!!
Pマン野郎にまかせな!!


主人公の万五郎は、自称一流の殺し屋で女に惚れやすい性格。一方の南条は、頭脳明晰ながら三流の
弁護士くずれ。この凸凹コンビが、毎回難事件珍事件を頭と体力で解決。

私が知る限り望月作品で殺し屋が主人公の作品は珍しいのではないかと思います。他で思い浮かぶのは『薔薇のイブ』と『アケミの伝説』、『Jドール』ぐらいですか?

ストーリーの中で芸能プロダクションのトラブルを題材にした回があったりして、よく考えたら「ワイルド7」の「野性の七人」に登場した「M・Cプロ」は表向きは芸能プロダクションだったし、「バイク騎士事件」はテレビ局を舞台にしていた話だし、「ガラスの城」も芸能界の裏側の話だったし、結構芸能ネタがお好きだったのかなぁ?と。

映画がお好きな先生らしい描写もありました。馬と女性を使った違法ギャンブルの話では、ラストシーンで奇兵隊が登場する西部劇のような展開でした……。
特に馬の動きの描写が実にすばらしく、迫力がありました。

丁度この夏、池袋で開催されたTAMIYA主催のプラモデルの展示会で
望月先生のダイオラマ作品を見てきたのですが、そのプラモデルの馬の
動きにしびれました。

まるで今にも動き出すんでなかろうかと思われるほど馬の躍動感が伝わる力作でした。

また、自動車業界の産業スパイ物も、望月流にアレンジされて二転三転とその辺の推理小説よりも奥が深いです!そして、映画「七人の侍」ならぬ「七人の博徒」なんぞは、時代劇もお好きな部分が垣間見れました。

しかも子分のメンツは当時のお弟子さん達の模様。

ストーリー中ちょっと気になったのは、暗殺シーンで万五郎が使用していた小銃。
またマニアックな銃を登場させておられますね。たぶん、「64式7.62mm狙撃銃」でなないかと思いますが、自衛隊に1964年に制式採用された戦後初の国産小銃で、開発と製造は豊和工業が担当し、海上保安庁でも採用されました。自動小銃の分類のうち、バトルライフルもしくはアサルトライフルに相当します。狙撃銃としてスコープを装着したものも配備されていたそうです。

各話に登場する悪党たちも癖のあるキャラクターばかりです。
読者サービスに水着のピンナップ姿を披露するボスや、ほとんどナチスドイツの軍服姿のボーディーガード、仕込み杖で何でも真っ二つにする殺し屋など。
この読みたくなったお方に過去に単行本で出版されていますし、eBookJapanでも見れます。

eBook版『Pマン野郎』←こちらクリック。

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『ピーマン野郎』
1971年 ヤングコミック(少年画報社)
(1月13日~6月23日連載/全12回)


(改題)『Pマン野郎』
1979年 COMIC PACK(廣済堂)
(S54/8/10 初版発行)

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お待ちしております。
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望月先生のコメント

またまた・・・・・ 困ったもんです。
この作品、ほとんど描いた記憶がない。キャラクターもストーリーもあまりにも昔々なんですよね。
その上私、あまりに多くの作品を描いてきたせいでしょうねぇ。

こういった紹介文、読ませてもらうと殆ど一ファン状態。
「そんなに面白いなら読んでみようかな?」なんてね。
褒められるとそりゃ嬉しいンですけど、困ったことに褒められたポイントが判ってない。やだねぇ。
喰いすぎと同じで、描きすぎもあるのかね?

でも、いつも言ってますが、忘れないと先の新鮮な世界へ行けないというコンセプトでやってますから、いやホント、申し訳ないです、eddy-sさん。




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