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>▼JUNさん:
>先生自身も、「描きたいンだけど、中々ねぇ。
>それに周りがワイルドを求めて来るんだよ」って・・・・
>
>思い切って描いて貰いたいなァ。な、気分です。
「石ノ森章太郎 ビッグ作家・究極の短編集」巻末収録の対談より抜粋。
(初出が何時かは不明ですが。そういえばこの辺りの時期は望月先生もその、執筆作品数&執筆ペースは……でしたっけ?)
藤子A:月に何枚くらい描いていたの。
石ノ森:多いときは六百枚。ちょうどマンガ雑誌が増えて来た時期だったからな。
藤子A:当時ぼくらも週刊三本くらいやってた時代で、量は一種のステイタスだったからね。
石ノ森:いまは本当に馬鹿な事だと思われるだろうけどな。
藤子A:今月の漫画家のページ数ベストテン、とかがあって競ってたりした。
さいとう・たかを:危機感をいっつも持っていた。断ったら仕事、もう来んのと違うのか、って。
石ノ森:それとね、何て言うか、描きたいものが一杯あったんだよ。
藤子A:でも量を描くっていうのは大事で、いくら頭の中でどんな傑作を描いても、
現実に原稿にしないことには、死んじゃうのよ。
だから何でもかんでも描くっていうのは大事なことでね、そういう意味ではいい時期だったよ。
石ノ森:描いてることによって新しい発見もあった。やり方や見方とかね。
いまの若い人は才能あるけど、やらないじゃない、一つのパターンにはめちゃって。
藤子A:火事場の何とか力っていうけれど、イザとなったら凄いアイディアが出る、そして描ける。
いまは週刊一本なら一本ってなっちゃってるけど、一人の漫画家が色んな作品をいっぱい描くことも
必要なんだ。ちょっと寂しいね。
今は色んな事情でかつての如くには流石に難しいですけど、それでも。
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