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3)後輪のトレッドパターン
図4に後輪のアップがありますが、トレッドパターンがブロック型、リブ型、リブラグ型になっているんですね。各輪の大きさは同じなのですが、パターンは違います。
最初期の段階から、ヘボピーバイクの後輪は「メンバーのタイヤの交換用」という設定があったということになります。デザインと機能を同時に考えているんですね。これには感心しました。
最後に図5です。これは、ぶんか社文庫判ワイルド7の18巻「朝食に死を」の巻末に掲載されている「幻の設定資料集」からの引用です。八百とオヤブン以外の初期5台のバイクの設定画が載っています。たぶんはじめて世に出たのではないでしょうか?大変貴重な資料だと思うので、ぜひ皆さん購入してご覧になって下さい。
この図を見ると、後輪ユニットの各輪が独立しているように見えなくもありませんので、各輪がスイングアームに支えられていると解釈できますね。後輪のサスペンションは、一部の戦車のようなトーションバースプリング(ねじり棒バネ)式じゃないかと思いますが、いかがでしょう。
また中央の1輪が最も大きいので、これが駆動輪と思われます。駆動はシャフトドライブなんじゃないですかね。MCプロ攻撃時にバックするシーンがあり、そこでは後輪ユニットがトレーラーのように左右に可動しています。ユニバーサルジョイントを使ったシャフトドライブじゃないと、このような動きはムリだと思われます。
こうやって見てみると、改めて望月メカのデザインは夢があって面白いと思います。かなり写実的に現実のメカを描く一方で、このヘボピーバイクのように荒唐無稽なものも混ざっており、現実メカが巧く描けているだけに、荒唐無稽メカも現実味、というか説得力があるんですね。今回、改めてそう思いました。
このギャングカーとの一戦に出てくる初期型バイクは、ぜんぶ前傾姿勢のヨーロピアンスタイルなんですね。飛葉ちゃんのバイクだけがアップハンですが。デザインが固まった時には多様なライディングポジションになり、またオフロード型も追加され、デザインの差別化がより明確になりましたね。
以上です。お読み頂き、ありがとうございました。
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