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コラム:言いたい放題

第3回

こんなご時勢のちょっといい話

執筆者:   2008 年 10 月 7 日

ひとの家の玄関先の門の上に、飲み終わった空き缶置いていく奴がいるかと思えば、
ガレージ前にビニール袋にゴミ詰めて捨てていく奴、夜中の一時過ぎに大声で喋ってる奴。
朝早くから会社へ行く人も世の中には居る。そっちの方が断然多いんです。日本はネ。

なのに、大声で眠りを妨げるあんた。 どういう神経してんの?
社会って、お互いを思いやって作ってくもんなんですよ。山の中の一軒家に住んでたのかね。
そうとしか思えない。都会って、せまい場所に大勢が住みついてるって、わかってないのかねぇ。
と、週に一度は近所迷惑に怒ってます。

そういうイヤな世の中、うれしい話がひとつ。
過日、打合せで、横浜は関内駅で待ち合わせしました。
編集者と改札でキッチリ会えたのですが、その時、何と小脇にはさんでたはずの封筒が消えてるじゃないですか。中には打合せ資料が入ってるんです。
愕然としましたよ。
多分混み合ってる車内から降りる時か、改札に向かってる大勢の人波に揉まれて歩いてる時に落としたものと考え、引き返して探しました。結果、ありません。駅に届けました。

翌日電話しても届いてないとのこと。
やっぱり不精しないでバッグを持って外出すべきだったと、後悔しきりでした。しかも、いい加減人間の私ですから、机の周りにあったカラ袋に資料を入れて、抱えて出てきたわけです。そのカラ袋とは、Jリーグから定期的に送られて来る資料の袋で、Jのマークがでかでかと入っているから目立つ。自分でも、これなら置き忘れもないだろうって選んで、そこまでは気を使ったんですがね。

気を落として三日目、なんと、資料がポストに入ってるじゃありませんか。
奇跡!!
中身の資料、総てそろって一枚も欠けず、どういうこと?
実は、Jリーグから来た封筒ですから、うちの住所が書いてあったわけで、拾った方が、その住所で送り届けてくれたんですねえ。ただ、その親切な人の名も、住所も書かれておりませんでした。
ただ、ひと言、「関内駅で拾いました」との文言のみ。何と今時、素晴らしい人がいたものです。
わざわざ切手代使って送り届けても、それが当然のように、その上、名前も書かないという、この奥床しさ。
世の中、悪くなっていくばかりじゃない。
うれしいですね。
善人って言葉、死語じゃなかった!!うれしかったなぁ。
何十年ぶりかの感動!!です!!
あらためて、感謝致します。



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