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望月マニ也

第63回

二挺拳銃の望月ヒーローの愛銃 (優しい鷲JJとムサシ+付録)

執筆者:   2013 年 7 月 6 日

プロの技と言ってしまえばそれまでだが、そんな言葉以上に望月愛たっぷりの出来栄えに、製作中のニンマリ笑顔が感じられるマニア度が楽しい、好評望月漫画リアルガン製作レポート第2弾!

●第一部「優しい鷲JJ」

ブレイクオープン(中折式)リボルバーの拳銃使いといえば乗寺飛狼。彼の愛銃は振出ナイフが印象的なエンフィールドのカスタムです。原作はリアルタイムで読んではいなかったのですが、その存在はずっと気になっていました。

実は前作リアル飛葉ウッズマンカスタムを見た私の周りの熱心なJJファンから背中を押され作り始めました。加工はバレルが中心って言うか、他にやる事は大してないのです(笑)。
ハンマーは一般的なエンフィールドNo2.MK1ですが、グリップはスタータイプが取付けられています。

当時はたぶん中田商店のモデルガンを参考にされた為、そうなったのだろうと思います。
歴史考証派ガンマニア からは異論があるかも知れませんが、実銃でも後に個人がそういう
組合せにしてしまえば「アリ」ですしね。何より格好良いからイイのです。まったく問題なし。

そのグリップですが、オークションでも見かけずマルシンに問い合わせたところ既に廃盤との事。
仕方ないのでクラフトアップル社の木製グリップを手配したのですが、 その後にABS製
スターモデルをヤフオクでゲットする事が出来ました。

当初より、飛葉ウッズマンと同様に望月先生に是非ペアーガン(二挺)として差し上げたかった
ので銃身とグリップは型抜きする予定でした。なので型取り原型に向いているプラスチックグリップ
が入手できた意味は大きいのです。それに木製の方は無垢ですが、プラグリは中空になっており
付属のウエイトを入れる事が出来ます。モデルガンにとって「重さ」は重要な説得力ですから。

【01】
前作「リアル飛葉ウッズマン同様」望月イズムの銃器を再現すべくバレル回りのマッチョ化を行います。
一度フロントサイト基部を切り離し銃身を延長、銃身下部に3mm板を接着します。
ナイフ部分はABS版の積層にて製作。

【02】
リアサイト上部にもABS板を積層接着。

【03】
バレル肉盛りの最終段階として側面にABS板を張りました。

【04】
荒整形状態 。

【05】
フロントサイトを接着しバレルの形成終了。あとはナイフの仕上げです。

【06】
ナイフ取付基部を整形。ナイフを軽くロックする為のSP&3Φボールを仕込みました。
MGC方式?実銃じゃスペース的に不可能ですね(笑)

【07】
仕上げ前。

【08】
コレが製作して原型から型抜きしたキット状態。(勿論鋼材のインサート鋳込みです)


【完成】
以下は完成画像です。
画像では分かり難いかも知れませんが、先生好みにウェザリングしてあります。

●第二部「ムサシ」
JJカスタムの原点と言う訳ではないでしょうが、同じ中折式リボルバー、しかも二挺拳銃を操る
「ムサシ」。その愛銃の二十六年式もカスタマイズしたのでJJの続編としてレポートをお届けします。
そう言えばこの二人のガンベルトのデザインも似ていますしクロスドローなのも共通です。
丁度この時期、HWSからモデルガンが発売となったのでラッキーでした。二十六年式を
いちから作るとなると大ごとですから・・・(汗)

【01】
バレル先端を切り離します。そしてフロントサイト部は後に流用するので温存します。

【02】
延長部分は新規に旋盤で削り出しました。それを接着します。

【03】
元のフロントサイトを付けて完成です。

【完成】
一番右はノーマルのエンフィールドに木製グリップを付けた状態です。



●付録
二挺拳銃ではありませんが、たまたま同時期に「マッドドック」のジョージ牧のマグナムを製作した
ので付録として収録致します。
口径は357マグナム、設定は多分Kフレームなのでしょうが・・・しかしグラマーなんですね。コレがまた!
最初ハイパトから作るかとも思いましたが、今更古いモデルガンのあのディティールじゃ我慢出来ないでしょうし。

それに幾ら何でもNフレームじゃデカイ!デッサン狂っちまうかな、、、ならばLフレか?
イヤイヤ以外にしっくりくるかも、でマルシンM586をベースに丁度転がっていたMGCのM29HWバレルを加工して製作しました。 LフレームならKフレームより少々大振りなので程良い感じに仕上げられたと思います。

2.5インチとも見受けられる場面もありますがが、大きさを強調したかったので3インチに決めました。
そんなバレルのタイプも結構目に付くのです。 それにはオーバーサイズが似合います。
でもやはり例のMMイニシャルのグリップは作りたかったのでMGCハイパトのグリップをベースに、1mm厚のABS板から切出したMMの文字を貼りつけて製作しました。



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望月先生のコメント
【望月三起也先生より】
またまた、旭工房、仲代さんから、「リアル・357スーパーウッズマン」を1挺プレゼントされちゃいました。嬉しいねぇ。
おっと、「リアル」ったって本物って意味じゃない、漫画の中に登場する銃を再現、紙面通りのサイズで「リアル」って話で。
コルト・ウッズマン、本物は22口径ですから小型、絵の中でリアルに描くと大変小さくなり、地味もいいとこ。だから大口径に改造したGunってことにしたわけ。
その漫画の中の「リアルガン」を作るってんだから、仲代さんもマニアックな人ですねぇ。
実際、漫画の中から現実化した銃を握ってみると、バランスといい、まさに絵の中へ入っていった感覚が味わえる。不思議ですねぇ。

それにしても、ほとんど一から作り込むという作業、その情熱になんとも頭が下がる思い。以前いただいたJJヒロのエンフィールドと共に宝物ですよ。あのエンフィールドのナイフまで作り出すって、ナニ? すごいのひと言。
また更には、『マッドドッグ』のジョージ牧に持たせていたS&W357マグナムにまで手を伸ばすってところは、なんなんでしょ?
切って貼って磨いて・・・・・ 本当のマニアなんですねぇ。

今はケースに入れてしまってありますが、いずれ応接間にガンコレクションとして飾りたいと思ってます。
来客の方々、きっと驚くぞ!




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