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望月マニ也

第75回

私の好きな子供キャラ、志乃ベエ

執筆者:   2014 年 7 月 8 日

脇役作りが作家の優秀さを証明する。その言葉の真意を見せてくれるのが作家望月三起也。そんな脇の中でも出色の存在感を見せてくれるのが小さな名優「志乃ベエ」

shino_007私は望月先生のお描きになるキャラクターで主役・悪役はもちろんですが、志乃ベエに代表される子供のキャラクターも、みなそれぞれ愛嬌があり、絵もころころとしてかわいらしく 大好きです。彼らが出てくるだけでほのぼのとして気持ちが和みます。

特に志乃ベエは、表情豊か、口が達者で面白く、色々悩みはあるんでしょうが、くじけず 明るく 前向きに生きようとしている、ごく普通の人々の代表として、一番感情移入がしやすいキャラです。

そして、どんなに危険な目にあっても必ず飛葉ちゃんが助けてくれる、絶対の安心感をもって楽しんで読めるキャラでした。
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また、志乃ベエが両国やオヤブンたちと繰り広げるドタバタから、一歩外にでると命を懸けた大事件が待っているという緩と急、沈静と爆発が、お互いを引き立てあっていた設定もとても面白かったです。
 
きっと、身寄りがいない飛葉ちゃんや他のメンバーにとっては、イコちゃんや志乃ベエが安らぎをくれる大事な家族のような存在だったのではないでしょうか。

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魔像の十字路編で仲間と一緒にその家族の記憶まで失くした飛葉ちゃんですが、たとえ覚えていなくても、潜在意識の中に イコちゃんや志乃ベエ、オヤブン達の姿が当時のまま 守るべき存在として長い間いるのではないのでしょうか。

だから記憶喪失後も何十年もの長い間ずっと悪と戦い続けることが出来たのでは・・と想像しています。

(記憶は本当に不思議です。当時のワイルド7の本を見るだけで、普段思い出そうにも思い出せない、これを読んでいた部屋や 買いに通った本屋の棚、当時の家族の顔までもが いつも懐かしく鮮明に思い浮かびます。
この作品に夢中になった分、無意識の中に当時の情景が細かい所まで一緒に刷り込まれているみたいです。)
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この先、飛葉ちゃんの記憶が戻ることはあるのでしょうか?(私は今 先生のすべての作品を見られる環境に無いので、すでに飛葉ちゃんの記憶が戻っているのでしたら、誠にすみません。)

永遠に記憶喪失のままでは あまりにもかわいそうなので、いつか飛葉ちゃんの記憶を戻してあげて欲しいと思います。
やはり記憶喪失のままでは、私の中では飛葉ちゃんもワイルドも完全復活ではないのです。

 
もし戻った場合ですが、オヤブンや両国たち仲間の最期のつらい記憶や 志乃ベエたちへの取り戻しようのない時間の重さ・・・ それを 飛葉ちゃんのことですから黙って耐えるだろうとは思います。

shino_006ですが、その時はせめてもの救いというか、少しでも心の穴を埋める形で、(新しい家族として、行きつけのうどん屋の娘役かなにかで)出てくるだけで周りをぱっと明るくしてくれる志乃ベエのようなキャラの再登場を希望します。


今でもワイルド7という作品からは、飛葉ちゃんから、男の生き様、パワフルな力を、志乃ベエ達からは笑いの持つ元気をもらい続けてます。

望月先生、これからの若者が、男としてますます生きづらくなりそうな世の中だからこそ、今後もお体を大事にされて、ますますパワフルな男の生き様をもっと描き続けてください。ずっと応援しています。
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望月先生のコメント

よく言ってくれました、助演女優扱いは嬉しいねぇ!
辛いものばかり食べ続け、時おり甘いものを口にするとまた辛いものを食べられる。口直しって言葉があるけど、ワイルドな話の中では、“口直し”がこのキャラクターなんですねぇ。
イコともどもストーリーに関係なく、時々出てきてはホッとさせる存在で、激しい活劇シーンをより盛り上げるという計算ですが、これが回を重ね、登場シーンが増えるとキャラクターが勝手に動きだしてくれるンですねぇ。
普通、ストーリーは作者が自分の頭の中で考えるものですが、志乃ベエのような存在は勝手に動き出しちゃうンですよ。ストーリー設定に沿って志乃ベエは動かず、セリフ等々、ときにせっかく作った筋立て、壊すンですねぇ。
でも、たった一度だけストーリー重視、優先、そのエピソード中の重要な登場人物として無くてはならない“役”を振ったこともあるのですよ。
さァ、どのエピソードか?
もっとも私、覚えているのはこのエピソードだけで、あとはいつも賑わかしキャラで通していた気がするね。

ちなみにあのヘアスタイル、噴水のようなあれは、うちの娘が4~5歳の頃やってたものをそのまま使ったのです。実は名前も長女の名です。
まァ、実像もかなり近い、こまっしゃくれたガキだったので、そのまま紙面に登場させたってわけ。
私って想像力が乏しいのか無精なのか、創造性に問題があるのか・・・・・ 身近でキャラクターを作ってます。当時の弟子たち、タベ(田辺せつお)、ジャンボ(土山しげる)等々、ほとんどそのまま名前も顔も使ってますし、編集さんにもお世話になってます。友人は当然、最後の手段が映画俳優。
今なら多分、使えないでしょうねぇ。



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コメント/トラックバック

  • 西園寺ちーむ :
     思わず即、続きを読んでしまいました。
    なごみを与えてくれるキャラは欠かせないですね。
     息をつくシーンがあればこそ、息を呑むシーンも冴えてくるものだと思います。

     望月先生は確かタツノコにいらしたとか・・・。
    なんかタツノコ作品キャラにも繋がる気もしました。(脱線してm(_ _)m)

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