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コラム:言いたい放題

第73回

楽しいことと鬱なこと

執筆者:   2014 年 10 月 11 日

001台風と締め切りが重なって最悪!!
11月下旬発売予定のeBookJapan配信Webマガジン「KATANA」にて連載、終了した『W7』。そのカバー用カットの締め切りの日、午前中に最後の仕上げして午後渡しでいける。と、計算していたのですが、なんと明け方に台風が直撃ですよ。朝8時、普段ならまだ私は眠っている時間、なんと起こされた。

トイレに雨漏り、それもドシャドシャ!なんなんだ?!
我が家は屋上がフラットなもので、周りに排水溝が設けてあるのですが、そこに枯葉や土ぼこり、カラスが運んできたであろう喰い残しやらが詰まってしまっていたんです。当然屋上はプール化しちゃうわけで、なんとその水がどこをどう通ったかトイレの天井から侵入してきたわけ。
なにしろ家も築50年に近くなるとガタがくるンですねぇ。ただの雨漏りならそう驚くこともないンですが、そのトイレは特別な造りで、窓に面した一方を除き、他三面はすべて本棚なんです。実は私にとってのトイレは創作の源のような場所で、ストーリーを考える作業場でもあるので、大事な資料から自作の単行本まで秘蔵クラスの本で一杯。そこへ本の大敵、水攻めです。参ったなァ。
それでも今回は早めの手当で本の引っ越し完了。溺れた本は皆無でしたが、今を去ること25年前には悲劇がありました。
トイレではなく本当の書庫。そこに雨漏りがあったことに気づかず、たまたま資料調べも無く1ヶ月も足を踏み入れなかった不幸、悲劇。30日間雨を被って、創刊号から保存の週刊少年サンデーにマガジン、キング等々雑誌各ページぴったり張り付き元に戻しようもない始末。特にこれらの雑誌、自作掲載号はすべて保存しておいた財産ですよ、ガックリもいいとこ。それ以来の雨の攻勢。
今回は幸い被害はシミができたくらいでページが張り付くこともなく無事でした。
そんな刺激のあったせいか『W7』カバー絵、気合いが乗っていい色合いに塗れました。同じ“ぬれ”でも「濡れ」と「塗れ」では天国と地獄。

さて、もう一つの被害届、精神的にとでも言いますか、なんなんですかジュビロ磐田
ヤマハと名乗っていた創成期頃のチームからずっとファンの私としては、Jリーグ2部へこのまま居座って満足なのか?!と心配になる。精神的に落ち込みますよ。

レッズ(浦和レッドダイヤモンズ)ファンの私、三菱と名乗っていた時代から45年ものファンで、そこの選手だった杉山(隆一)ってのがヤマハの監督になって以来、ヤマハのサポーターでもあるんですからね。なにしろ年季が入ってる。静岡県3部リーグ時代から見続けているわけで、肩入れもハンパじゃない。利害関係があるわけでもないンですが、ファン気質って勝ち負けで精神的にかなりバランス崩れるのです。ま、熱心なジュビロサポーターならこの思い理解してくれるだろうけど。

さて名波(浩)が監督にと、やっと一筋、快方に向かって光が射した気がしますが、そう簡単に強くなるもんじゃない。選手の素質見抜き、上手い起用法には名波の“口の技”。“足”同様期待できますが、今日明日すぐに成果の出るものじゃなし、今の選手レベル見れば完全にディビジョン2(2部)。例え上、トップリーグに上がっても手が届いただけの実力・・・・・
ジュビロの魅力は名波、藤田(俊哉)等人を使える選手がいて中山(雅史)のように使われたら期待100%発揮できる気合いが全面に現れた選手、そして友へ背後は気にさせない守りを固めた服部(年宏)や鈴木(秀人)。最後の砦は川口(能活)。その川口も今年は移籍。
去年負けが続いていたころ、テコ入れを考えるべきだったのですよ。それがテコどころか、久々の期待選手山田(大記)を海外へ穫られて、今年はなんの手も打たず伝統的存在の司令塔がいないジュビロ。指揮官だけ首のすげ替えしても、ある材料だけを使い、「キミの包丁捌きに期待してるよ」と、ミシュランクラスのシェフに言われたって困るよね。

以前同じような例では山本(昌邦)監督。オリンピックでの功績の腕をと期待されジュビロを任されたことがありました。
直後、会うことがあり、昔の選手時代から顔見知りなので私、言いました。
「上位キープくらいでいい、最初から好成績を残せるもんじゃない」と。
山本曰く、「そういう風に気楽に言われると助かる。周りは俺が監督になったら絶対優勝出来ると、そういう声が多いンだよねぇ」と。
そうなんです、シェフも大事だけどそれより素材はさらに大事。それをどう引き出し組み合わせて一品料理に造り上げるかがシェフの存在なのです。秋だからっていきなりマツタケってわけにもいかないでしょうが、国産の素材使って美味しい一皿を作って欲しい、名波くん。

一方、レッズがこの調子続けてくれたら幸せなんだけど、私の中では太陽と月の両チーム、昼と夜、両方なくちゃ困るンです。W7ポスター

・・・・・と、ぶつぶつ言いながら『ワイルド7・R』の続編、アタマ部分描きつつ『W7』単行本の付録、ポスターも楽しんで描き込んでいる今月です。

※事務局 注
 掲示板にて第一弾告知中!



















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コメント/トラックバック

  • 西園寺ちーむ :
     W7購入してしまいました。やはり本で一気に読めるのは良いですね。
    迫力あるタッチやアングル等に加えて、手に取った本の重量感の凄さ、どうしてこれが大爆発ヒットしないのか?(現代は何かが狂い過ぎてる気がします。)

     ”これを読まずに死ねるか!”の帯(ホント、読んだら死んでもいい!)、
    そして各章の言葉を口にした時の音の響きの良さ・・・なんてイカしたタイトルなんですか。製作者のセンスの良さを感じます。

     生きれたなら、続・ワイルド7Rも読んでしまいます。

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