月刊望月三起也タイトル画像
コラム:言いたい放題

第76回

ニカラグアに運河

執筆者:   2015 年 1 月 4 日

0001いやァ、私は未来が見えるのか?
平成14年に考えたネタ、現実になっちまった。今朝の産経新聞見て驚いたのなんの!ニカラグアに大運河を中国が造るンだって。
これ、12年前に私『飛葉』ってタイトルの一編ですでに“運河”を完成させちゃってるんです。実業之日本社から出版されてて、パナマ運河だけでは船を捌ききれないから、もう一本カリブ海から太平洋へ抜ける道がいずれ必要になると読んだわけ。その場所がニカラグアという理由は、細い地形でも水路を造るとなればアメリカであっても大工事。しかし湖が真ん中にある国はニカラグアだけ。つまり湖がある分、水路を造る手間が大変省ける、現実的と私は考え、そこを舞台に運河を造った日本企業やテロリストとの戦いって構図。まさか現実に、しかも中国が資金出し、手を付けると、そこまでは読めなかったけどね。
この『飛葉』って作品、描き出した時には第二パナマ運河構想があっても不思議ではないと思ってのストーリーだったわけ。その発想もアメリカが第二パナマ運河計画を出したことがあり、ニカラグアもその計画のひとつに入っていた。それも1930年代。中学生の時に耳にしていたのを絵描きになって、ふと思い出したンですねぇ。hiba_01
でもアメリカが手を引いたことを中国がやろうとは、私も読めなかった。漫画では日本企業がやりました。

(建設の)可能性があれば漫画の世界もよりリアルになり、読者もデタラメとは思わず楽しんでくれるわけで、私はいつもそれを目指して、こんなこと、あんなことを夢想しデタラメは避けてきましたが、ここまで現実になろうとは。
中国に私の漫画を読んで、「いける!」って、思った人がいたのかね? まさか。

私、ジュール・ベルヌ、好きです。潜水艦を想像の世界で造り、ロケットで月にまで出掛ける・・・・・ 可能性ある夢の世界。漫画の原点みたいなところが気に入ってベルヌファンになったンだろうと思います。
でも、この第二パナマ運河をニカラグアにって、私は10年先取りしていたのかい?

新しいもの好きの私、武器でもいち早く漫画に登場させ、「そんなの、あるの?漫画世界の想像だよね」と、思わせ、何年後かに「あれ、本当だったンだ」と、読者を驚かせてニヤつくのです。
そう、昨年国内配備で揉めたオスプレイって軍用機も20年ほど前、悪党に使わせてます。 ・・・・タイトル、なんだっけな?
ただ困るのは、編集者がその手の知識に疎くて、ネームのフリガナミスって印刷に回っちゃうことがある。「ペッパーボックス」=「胡椒入れ」なんて、Gunマニアじゃないと知らないもんねぇ。良ォく打ち合わせしてないと読者に迷惑を掛けちまう。

それにしてもtotoも宝くじも一回もカスリもしない私が、ニカラグア大運河建設という歴史を当てるか。
それより宝くじ一回でも当てたいよと思う私・・・・・
今年もよろしくおつき合いください。










  固定リンク   |   トラックバック(1)


コメント/トラックバック

  • にわかファン :
    オスプレイが登場するのは、新ワイルド7の「赤レンガの奇跡」ですね。

コメント


トラックバックURL


表紙 » コラム:言いたい放題