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コラム:言いたい放題

第12回

Jリーグが代表の原点ですよ!

執筆者:   2009 年 7 月 1 日

   
W杯、べスト4目標だってね。
目標は、でかいほどいい。目の前の現実、一つづつクリアしていくなんて小さいね。
と、いい考え方もあるでしょう。
が、目標すえる前に、現状の認識、出来てるんですか?と言いたいね。
予選の真剣勝負、見てる限りお寒いなア。
   
タイトルのかかってない国際試合だと気軽に動ける日本人体質、変わってない。
竹刀と本身のちがい。竹刀なら“痛”で済むから、思い切って攻められる。これが本身、つまり刃のついた刀では、万一腕を切られても、出血多量で死に至るって事が頭の中にあったら怖くて、よほど相手との格差がない限り、迂闊に切りかかれませんよね。
だから真剣の勝負では、打ちかかる前に防ぐ事、斬られないことを優先してしまう心理が働くんです。
W杯予選が、まさにこれ。斬られたくない、つまり負けたくない意識が強すぎます。
だから、守り、時々攻め、って天気予報みたいなゲーム運びになる。
   
勝負事ですから、世界ランクの何位なんてトータルで判断するものと、この一試合に賭ける意気込みはまるで違う。ランク格下だってナメられないのですよ。
アジアでトップクラスの実力と選手達は思い込んでるから、格下相手という言葉が出る。
それは思い込み。その思い込み、やめない限り上はないね。
目標ベスト4は結構だけど、まず先を見るより足元しっかり見てほしい。いつの間にやら、ラグビーは世界ランクだけどサッカーはね、と軽く見ていたオーストラリアに追い越され、今や手も届かなくなってる。
オーストラリアの代表選手は、ほとんど海外の一流クラブで働いてる。日本は海外組、ほんの二三人、それを見ても実力差、シロオトでも判る。
   
でも、Jリーグの中でも一流の選手の集まりという意見もございましょうが?
まず、近頃のJリーグ、好ゲームある?
このところ、アジアチャンピオンシップで好成績収めてる実力が、とおっしゃるか?
今年も4チームが決勝リーグへ進出してるだろって? それも、早くも残るは2チームですよ。
ま、鹿島の小笠原を意図的に退場させたとしか思えないレフェリーのジャッジには私も不信感を持ちます。
小笠原抜きの鹿島の戦力ダウンだから負けたって?
でも、負けたのはPK戦ですよ。これはもう、精神的な戦い。度胸の据わった選手の多い方が勝つ。
つまり、ここでも真剣の斬り合いになると腰が引けてるって証明です。
   
サッカーは格闘技、つまるところシステムの前に、目の前の相手、技の前に迫力でビビらせる。それが基本。
サイドから中へ入れて、とか戦術を練習で繰り返し教えても、迫力は身に付きません。
W杯予選後のJ第一戦、マリノス、レッズ。楽しみに見に行きましたが、今のJの迫力のなさ、なにより途中から歩くサッカー始めたレッズには、情けなくて涙が出るね。
試合最後まで見ていられませんでした。10分前には席を立ってましたよ。
これがJ?この試合だけでなく、TVで他の試合の録画を何試合か見て、“動かなく”なった、走らなくなった内容の多いこと。
   
考えてほしいね。選手だけじゃなく、スタッフの問題でもある。
Jリーグが代表の原点ですよ。
ここに迫力欠いたら、世界なんて遠い世界。
一番新しいところで、コンフェデ杯。ブラジル、イタリー戦、見ました。これがサッカーですよ。
パスの精度と受ける側の飛び出しのタイミング、それだけ見ても、すごい!!
もちろん、それと比べちゃいけませんが、ここへ一歩でも日本のサッカーが近づいているんだろうか? 
暗くなりました。
世界のベスト4には入る。チーム同士の試合は、これ、ここへ日本が? 遠いなア、夢のまた夢。
岡田さんが世界の強豪国とやらせたいと熱望してるのは賛成。選手に目の前で現実を見させたい。
そのショックを身につけてほしいと考えてるのですね。
ただし、あくまで竹刀の闘いだということ。
たとえば、そこで日本選手の何人かが、俺の技で抜いてやっただとか思い違いをしたら逆効果。
あくまでノンタイトル試合は相手もケガしないよう手を抜くってこと。竹刀の試合なんです。
   
思わず、久々、サッカーネタ、熱が入ってしまいました。
   
   



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