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コラム:言いたい放題

第17回

図々しき燃える思い

執筆者:   2009 年 12 月 4 日

ここのところ「レッズ」が頼りないプレー振りに、書く気も起こらなかった。
サッカーは気合ですよ、心のこもったプレーを見せられてナンボ。
そうなんです、見る側見られる側、その一体感が心躍らせるんです。ひとりじゃ踊れないもんね。その踊り、久々天皇杯で味わえましたね。

『ザスパ草津 対 FC東京』  内容は? 草津の頑張り充分通じてました・・・・・ そういうことじゃなくて、試合会場が長崎だったこと。
長崎といえば「国見高校」 そこの出身者2人、平山クンと中村クンがFC東京で出場してるんです。そのうえスタジアムの一角には国見高校の生徒が陣取って大声援。いいなァ、こういう地元意識がサッカーを燃え上がらせるんです。燃えるには何としても平山・中村両選手が活躍みせなくっちゃ火の消えたようなもの。

と、ここまで私が両君に肩入れするのは、実は私 この両君とは縁が浅からずあるのです。なんとチームメイト、同じチームで1試合戦ってるって言ったら信じないでしょ。歳も違うし、接点どこにあるの? そこがサッカーのいいところ、歳に関係なく同じフィールドでボールを追っかけ、ゴール狙うことが可能なんですよね。
実は「ザ・ミイラ」で長崎遠征したことがありまして、その時の対戦相手がなんと国見高校。
現役とOB混合チーム、OBは動けないからハンデ付いてます、と国見高校側は仰る。
がしかし、天下の国見OBですよ、そのうえ現役組はわずか2ヶ月前のお正月に、高校選手権優勝したっていう日本一のチーム。
どう足掻いたって勝ち目はない。
そこで国見の先生にハンデを更に追加の申し込みすることにしました。それは平山・中村の両エースをうちのチームにトレードするって案。そんな無茶な、と言われました。そうです、常識外れです。

レアル・マドリードと対戦するチームが、試合寸前「C・ロナウド」うちにくれる? と言ったって話は聞きません。それほど非常識、有り得ない。それを通すのが私の生き方、図々しい人間として定着しています。今さら生き方変える方が私の中では非常識ってことで決着。めでたく両君にミイラのユニフォーム着せてキックオフです。

いやァ 楽しかったね、平山クンから柔らかいパスをもらいシュート寸前、現役組に横から足を出され、「早ぇ!!」って驚かされ、中村クンからのロブをヘッドで椎名桔平に返してボレーでシュート打たせるなんてことも出来た。長いサッカー人生の中で1、2を争う、ベスト楽しいゲームが出来ました。
スコア? 想像できるでしょ、勝てるわけないんだから。なにしろミイラは昔ボールを蹴っていた芸能人の集まりですよ。

そういうこと思い出し、サッカー天皇杯 楽しんでました。
やっぱり天皇杯に代表されるように、地元意識がより熱心なファンを作り、内容もまたエキサイティングになるって、改めて思いました。
今の代表も、地元日本のサポート忘れちゃいけません。弱いチームに勝ってもファンは嬉しかァないの、強豪チームに喰らいつく姿を見たいのですよ。

中山選手、とうとうジュビロを離れるようで、42歳、すごい。
さらに別のチームでも続ける意欲もまたすごい。しかし私の中の“美意識”では、ジュビロのゴンで終ってほしかった。
引退試合もジュビロスタジアムで華やかに、そういう引き際を見たかった。2部チームでサッカー選手の見本としての働きを見せるのは、後進の選手にとって有り難いことは判ります。でも勝手ながら私の“美意識”では、惜しまれつつ去ってほしかったなァ。



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