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コラム:言いたい放題

第19回

その「気」、どんな「気」

執筆者:   2010 年 2 月 1 日

朝青龍、初場所優勝。
土俵の上の存在感ってものは、他を圧してるね。
仕切りに入るとその緊張感ってものは、丸い土俵が四角く尖がって見えるくらい。空気が変わる。
勝って当たり前だよと思えるその気迫、機を見て動く運動神経は天性のもの、天才でしょう。
なにより他の力士との違いは気迫。ほとんど「気」で相手を呑んでしまう、うわばみだね。
ヘビとカエルの対戦ではカエルは技を持っていても勝てるわけがない。そういう気というものは技を越えるんだと、朝青龍を見て感じるのです。

土俵外で注目されるのは困りものですが、この人の場合いつも何をやっても気合が人並み以上に入って、加減っていうもの知らないんだろうねぇ。遊びでサッカーをやってもシューズ、脱げるくらい全力尽くしてる。
確か肘だか腰だかの治療中のモンゴル滞在中のニュースでした。
また最近では深夜飲んで暴れてパトカー呼ばれたり、土俵の上だけ注目浴びるのでは物足りないんですねぇ。

力士は品格を求められる職業・・・・・
この人から「品」なんて感じられない。それでは力士失格なんでしょうか、ですね。
でもね、品で相撲を見てる人、何人いるんでしょうか。スポーツとして取り組み見てるんじゃない?大多数は。
だから「何勝」、「何連勝」って話が先なんです。
名人になれば自ずと品格が現れるもの、他のスポーツでも一流といわれる人は品がある、身につくものと言われます。でもマラドーナ、品がありますか? ペレは別格、あの人はハナからイエローカードに縁のない人だし、あれだけ天性の技があればいつも堂々の態度示せる。人に、それも尊敬されればグランド外でも紳士を通せます。
ある意味、技の足りない部分補うのが「気」。
俺は技がないと諦めたら進歩がない。

今ラグビーシーズン、日本一を決める試合の数々、毎週スカパーで楽しんでますが、上位争いの「サンヨー」「東芝」「サントリー」、
身体のぶつかり合い、ボールを奪おうとする気迫は技を越えて15人対15人の気迫が冬を忘れさせ、その熱は観客を熱くさせます。これで観客が少ないのは不思議ですがね。
私はサッカーに次ぐ好きなスポーツ。それは技も然ることながら「気迫」が先に来ることなんです。

ラグビーファンはサッカー嫌いが少なくないと聞きます。
その理由のひとつが、サッカー選手は大して痛くもないのにファールされるとオーバーに痛がる、汚い!!
そこへいくとラグビー選手は痛くても倒れない、倒れて動けないときは本当に怪我してるとき、その違いだと言ったラグビーファンがいます。
間違いじゃないんですが、サッカーの場合ファール喰らって倒れるのも戦術のうちなんで、いかに相手が卑怯かをレフリーにアピールするという駆け引きなんで、そこをラグビーファンは理解してほしい。
私としてはオーバーアクションでゴール前になると、やたら倒れる選手は嫌いです。たとえ足を蹴られ痛くとも、一歩でも前へ進む気迫を持す選手が好きなんです。

そのサッカーに於ける「気迫」、近頃欠けてきています。
岡田監督、戦術もいいんですが今の時代に欠けているのは「気迫」だと思いませんか?
だからトゥーリオ一人が目立つんです。
技を越えるのは「気」です。
ワールドカップで1勝挙げるのは気迫以外にないと、私は断言します。

技を越えるのは時間がかかる・・・・・・
「気迫」は今日からでも、その「気」になれば出来る!!



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