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コラム:言いたい放題

第30回

祝 AFCアジアカップ優勝!

執筆者:   2011 年 2 月 4 日

久々、好きなサッカー書きます。

アジアカップ、優勝しなければ将来はない。
代表、つまり各大陸の王者が集まって一番を決める『コンフェデレーションカップ』へ、アジアを代表して出場できる権利を優勝することで勝ち取った。それが大きいのです。
このコンフェデレーションカップはFIFAワールドカップ間近に、次のワールドカップ開催国で開催される決まり。つまりブラジルです。
そこで各大陸代表と真剣勝負ができるってことは、ワールドカップに向けて準備がどのくらい整っているかのテストの場なんです。選手は相手との差、戦いぶり、身体で実感できる。
ワールドカップに向けて有利なんです。

オーストラリアも韓国も、その舞台、どれほど上がりたかったか。
アジアでナンバー・ワンと威張ることじゃなく、アジアの上位チームはワールドカップを見据えて戦った。
それ、このアジア大会なんです。
つまり準優勝だったらビリも同じなんです。

一試合ごとに勝った負けた、引き分けたという楽しみは親善試合なんです。こうした公式戦は、途中の勝敗より最後に頂点に立っていることにのみ意味があるのです。
そういう見方すると、よく優勝できたね、このチームで。という驚き。新しいメンバー、新しい監督のスタートですよ、まだ実力のほどは未知数。
親善試合でアルゼンチンを破ってもあくまで親善、その結果が何かに響くことはない。つまりアルゼンチンも必死さはワールドカップなどと違って薄いんです。
公式と親善の違いは、たとえばアルゼンチンにも勝てるチームがなんでヨルダンに引き分けるの?そのくらい公式となると選手の背負うものの重さ、“国”ってものの重量が変るんですねぇ。
まァ、中東のレフリーのレベルが低い高いと言っても、その前にシュートをすべて決めるくらいのレベルの差、見せつけなければ、ランキングの差、なんなの?と言いたいね。

大会通じて日替わりヒーロー登場と言われました。交代した選手の活躍。
でも、これも層の厚さというわけ? ヒーロー登場させた原因を忘れちゃってますよ。
伊野波の、細貝のそれぞれの試合での詰めの一点。これもこぼれ玉に良く詰めたと褒められます。ヒーローでもいい、でもその前に決めておくのが真に強いチームでしょ? つまりミスを救ったってことですよね。
そこんとこ手放しでヒーロー誕生なんて喜んで貰っちゃ困る。
それはファンの楽しみ方でマスコミはもっとシビアに書いて、言ってほしいね。
甘い!!

特に本田(圭佑)には物足りなかったね。
あまりにもパスを出す人、お膳立てする人、黒子というかアシスタントに回りすぎです。
なんたって彼の良さは強引さ、日本人には嫌われるチームワークの和を無視しても自分の思うところに突き進む、そこが魅力なんです。なのにとってもチームの和を第一に、ヒーロー製造役に回りすぎ。とにかくこれまでの戦いと違ってシュートがめっきり減った。彼なら中盤からでも充分に威力のあるシュート打てるはずが、周りの選手へ廻しすぎて相手にカットされ、逆襲喰らうシーンが何度も。
それを防いだゴールキーパー川島(永嗣)の神がかり的セーブこそMVPなんです。
あの“どや顔”がどれほどチームを勇気づけるか、気迫でPKを止めるところなんか技を越えてるね。
本田も川島に負けない“どや顔”を持っているはずなのに、今回はクールに徹してたなァ。
というか、当人が一番不満だったようなインタビューではありましたが、本田ファンの私としても今回は不満です。

最後の試合のヒーローこそ本当のヒーローと言っていい。あの美味しいところ、きっちりいただく、素晴らしい。
李(忠成)、信じられない。
あんないいボールが来たら、もう頭の中はガッツポーズでよくミスるんです。それも、どフリーとは言え、相手ゴールキーパー動けずのドンピシャでネットを揺らす。長友(佑都)、狙撃に近い一点を狙うパスも同様に鳥肌立つほど。思わずTVの前で私がガッツポーズをしてました。
それは何年ぶりだろう、ああいうシーン、ファン殺しだね、どんどんこれからも殺してほしいね。
けど、所属の(サンフレッチェ)広島へ戻って李、ああいうボールを貰えるの、何回あるんだろう?

代表も日本へ帰って来る人だけじゃなく、そのまま世界の舞台へ戻る(各国の所属クラブへ戻る)って時代が来ただけに、Jリーグのレベルをもっともっと上げないと、短期合宿で代表戦を戦うってのは大変だなァ。

ザッケローニ監督、少なくとも手腕以上に“ツキ”のある人ってことは確かですね。
ずっと四年間、そのツキ落とさずしっかりキープしてほしいね。




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