一日が25時間あったらいいなァと思うのは、〆切近くなった時と、宿題にギリギリでかかった時でしょうか。
私の場合、アイデア凝るタイプ。ネタはとことん練りまくる。
あいてる時間がない。他人の時間を借りられるならローン組みたいネ。時は金なりとは、そういう事でしょ。
で、時間は大切に使う。1円をバカにしないのと同じ。
映画館に入っても、つまらない、参考にもならないと判断したら15分でも席を立つ。ビデオも同じ。
TVも、映画、ドラマ、一応気になるモノは撮り溜めておき、ひと休み時間に見ますが、
アタマの5分で出来、不出来の判断がつきます。つまらないものは、どんどん消していきます。
近頃のTVドラマ、新番組が始まると、すべての局おさえて一週目は必ず見ます。そこで判断。
面白ければ次週から毎週撮るとVIERAに命じておくわけ。今期は撮り溜めて、まだほとんど見てない。
見たのはNHK大河天地人。これは久々の当たりかも。
さらに本。これも楽しめるか参考になるかで、たとえ2,000円出して買っても、頭の数ページでやめます。
2,000円より読み続ける時間の方が惜しい。
そんな中で、たまたまファンの会で 杏藤さん にもらった本が当たりでした。
「犬の夜」と「龍を飼う男」
デビュー作と二作目だそうで、それだけに荒削りではありますが、アイデアがいい。
別世界へ連れてってくれる魅力がありますぞ。
犬の夜は、サイボーグものというべきか、自分の世界へ読者を引きずり込む筆力は、なかなか。
特に犬の描写がいい。自身を語る部分が泣かせます。
ただ、登場人物、いや、犬も含めるから登場者というべきか、のセリフがいささか固いというか、
皆さん悪役含めて品が良いのです。
これは作者の人柄の良さが投影されてると見ます。もっとナマの生活感あるセリフだったら最高。
と、ここが残念ではありますが、皆さんにおススメの一冊といえます。
と、「犬の夜」で面白さ味わって、二冊目を続けて読みたくなってしまった私。
これが、なんと、なんと、絵でいったらタッチが抜群の進歩。
一年間で、人はこれほどうまくなるのかと、驚かされます。
この話は、中身しゃべったら興味半減。まずは読んでほしい、不思議な話。
ありえない、現実離れしてるゥ、と思う読者もいらっしゃるかと思いますが、そこんところリアリティを持たせて、
ワクワク、次の頁を早くめくりたいと思わせる構成もうまい。とにかく、杏藤世界へ引き込みます。
ただ、やはり惜しいと思わせるのが、セリフでしょう。セリフで登場者の個性の描写が80%出るのです。
外からの動きの描写以上に気を使ったらサイコーなんですが、
このあたり、私の好きな浅田次郎の短編を何冊か読まれたら参考になるかも。
それに、最近では、東直己の「残光」。これも久々、セリフで個性を描き分ける、うまい作家です。
話は戻って、「龍を飼う男」とにかくストーリーが面白い。
また、龍の活劇シーンが中々のもの。
ただ、私流にいえば、このシーンの表現に時間をかけてくれたら、さらに生きたのに。惜しい。
三冊目を早く読みたいものと期待させる作家です。
タダでもらったから書いてるんじゃないです。
タダでも、つまらんと思ったら時間のムダ。
私、10頁も読みません。
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2009/02/02 at 10:41 PM
過分なお言葉ならびにアドバイス、ありがとうございます。
>皆さん悪役含めて品が良いのです。
私としては、意識的に品を感じさせるような話し方にしました。私の人柄じゃあ、ありません^^;
私自身も、もちろん、色々な作家から影響を受けているのですが、そのお一人の作品はストーリーも文体も好きのですが、台詞に品がないことだけが好きになれませんでした。
一方、同時期にデビューした作家で志水辰夫氏がいるんですが、彼の作品では悪役も含めて品と言うか知性と言うか、そういうものを感じて、好きな作家になりました。
こうした自分の好みを優先しなかったと言えば嘘になります。
>もっとナマの生活感あるセリフだったら最高
生活感あるセリフというものは、意識しなかったというよりも、意識できませんでした。それが未熟なところですね。実は登場人物のプロフィールは人物の数だけ用意しました。身長や体重等だけでなく、履歴書・職歴書に相当するものまでも作りましたが、そこで満足して、履歴書の行間である「生活」に踏み込めていなかったのだと・・・
>セリフで登場者の個性の描写が80%出るのです。
ハードボイルドを「客観的に行動のみで人物の性格・考えを描こうとした文学のスタイル」と定義するならば、まさしく、自分はハードボイルドを目指しました。
でも、映像を直接描くことができる望月先生であられても、個性はセリフで80%なんですねえ・・・
私の慢心をご指摘いただいた思いです。
今は「精進します」としかお答えできませんが、三作目のファイルを、もう一度、開こうと思います。
ありがとうございました!!