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望月マニ也

第36回

望月先生へのラブレター

執筆者:   2011 年 3 月 8 日

詳しくないけれど、望月三起也が好きことは誰にも負けない!飛葉ちゃんは永遠のヒーローと憧れる青年が先生に送るファン(ラブ?)レターとは?汚れない愛情に満ちています

最初にことわっておきます。
この私はとても「望月マニ也」と呼べる男ではありません。
そしてこの文章も、漫画の細かいストーリー、あるいは銃やバイクなど、特に他人に秀でている知識があって書いてるわけではないのです。
しかし望月先生の作品、そして何と言ってもその素晴らしい作品達を発表し続けている望月三起也先生に対する愛情は、他の「望月マニ也」の方々と同じくらい、いや、それ以上でがあると信じています。
なので、駄文ではありますが、私とワイルドとの出会いを少々語らせてください。

私に望月三起也先生のワイルド7を教えてくれたのは、3つ上の兄貴でした。
まだ私が幼稚園に入ったか入らないかの頃、我が家ではいろんなテレビの主題歌が入っているレコードのアルバムがあり、それを毎晩寝る前に聴いていました。
そのアルバムの中に、実写版の「ワイルド7」の主題歌が入っていました。
「♪そうさ、この世のどぶさらい~」って奴です。
ドラマは観た事がなかったのですが、そのとき覚えた「ワイルド7」というフレーズは、私の記憶にいつまでも残りました。

数年後、兄貴はヒットコミックスの「ワイルド7」全48巻を古本屋で買ってきました。
そして私にその本を貸してくれました。
その頃には、小学校の学級文庫の中にあった拳銃大百科を何度も何度も熟読して立派なガンオタになっていた私は、幼稚園の頃のあの主題歌が懐かしい作品の、その緻密な銃の描写に、もう熱狂してしまいました。
「こんなに凄い作品だったんだ?」
それで一気にハマりました。
全48巻というボリュームでしたが、小学生だった私は何年もかけてじっくりと、そして繰り返し何度も読み返しました。
それが私のワイルドの原点です。

私にとっては、兄貴が「ワイルド7」においての師匠格にあたります。
しかし、古本集めが大好きでマンガ本が1000冊以上ある兄貴でさえ、他の望月三起也作品は一冊も買っていませんでした。
だからその後の、「新ワイルド7」、「続新ワイルド7」、「飛葉」、「優しい鷲JJ」などの望月三起也作品は、私が全部買い揃えました。

その中でも特に好きなのが、トクマ・コミックスの新ワイルド7、1巻の巻頭に掲載されている、「優しい鷲」です。
ワイルド7のその後が描かれている作品であり、飛葉以外の偽ワイルドメンバーを揃え、命を懸けて秘熊暗殺の囮になる、と言うストーリーです。
特に好きなシーンは、ラストの飛葉ちゃんの「0戦が爆弾を抱え・・・秘熊という巨大空母を沈めるために・・・敵護衛戦闘機をひきつける7機!!体のシンからこみあげてくる激情は日本のためにいま 命をすてに行く男の叫びだ」というシーンです。

これで、ワイルド7は一応、完結。そして「新ワイルド7」へ、という流れが見られます。
この作品を読んでいると、日本人としてのアイデンティティがこみあげてくる気がします。

今思い返してみると、あのときの兄貴のおかげでこの若さ(そんなに若くもないけどw)で、望月三起也先生と素敵な作品たちに巡り会うことができたのだと、感謝せずにはいられません。

その後は小学生のときから毎月「月刊GUN」を買うようになり、社会人になってからはサバイバル・ゲームに熱中して過ごしてきました。
特にサバゲーは参加資格が18歳以上の、地主さんに山の一部を借りてバトルフィールドにするという、かなり本格的なチームにも参加してました。
ガンオタとしてどんどん染まっていった時代です。

そんなガンにどっぷり浸かっていた私に、原点を思い返させるある大事件が起きます。
それは、小さい頃より「念ずれば夢はきっと叶う」と信じていたことがついに現実になったとでもいうべき、すごい出来事でした。
2008年8月の「月刊望月三起也」創刊に先立ち、その年の4月に「望月三起也先生を囲むファンの集い」が行われることをネットを通じて知り、運良くそこに参加することができた上に、なんと当日は会場で飛葉ちゃんのイラスト入りサイン色紙をオークションで競り落とすことができたのです。
さらに究極は、その日は三起也先生の隣の席に座らせていただくと言う、一生分の運を使い果たしてしまったのではないか?という程の至福の時間を過ごさせて頂きました。


それはまるで、恋する乙女のように先生の横顔を見つめていた2時間でした☆彡
初めてお会いした望月三起也先生の印象ですが、最初はコミックに載っている「角刈りの寿司職人さん」みたいな方(失礼)を予想していたのですが、実際にお会いしてみるとダンディで優しそうな印象でした。
それは「月刊望月三起也」の望月先生のコメントなどに載っている画像を見れば共感していただけると思います。

私が「先生は銃の知識をどのように得ているのですか?月刊GUNとか読んでらっしゃったのですか?」という質問をしたときも、丁寧に「当時はヒッチコックマガジンという雑誌があり、その雑誌を神田の古本屋街まで買いに行き、銃の特集ページを切り抜いて他の雑誌と組み合わせて参考資料としていた」と応えてくれました。

気になってネットで「ヒッチコックマガジン」を探してみたら、こんなページがありました。
http://www.ne.jp/asahi/mystery/data/HKM/YY/HKMF_Y.html
特集の一覧を見てみると、確かにミステリー雑誌なのに、GUNの特集が段々と増えてきていますね。

ちなみにそのときの話によると、今は「コンバット・マガジン」が先生の元に毎号送られてきているそうです。
銃が苦手な方でも「コンバット・マガジン」をチェックしていれば、先生の新作で「おっ、この銃の知識はこの号のコンバット・マガジンから得たのかな?」なんて発見があるかもしれませんね。

その後は2008/11/16(日)のファン感謝イベント「望月三起也のすべて」にも参加しました。
イベントには絶対参加したかったので、会場は分かりにくい場所でしたが予行練習を兼ねて一週間前に朝一で新宿の会場前まで行ってみるほどの念の入れようでした。
このときの質疑応答では、先生の口から私の大好きな作家のミッキー・スピレイン、映画監督のサム・ペキンパー、そして俳優のリー・マービンの名前が出てきました。
その瞬間は感動ものでした。
私がこの方々の作品を好きで観るようになったのも、もしかしたら子供の頃に読んだワイルドの影響が記憶に刷り込まれていたのかもしれないと、運命的なものを感じました。

望月三起也先生には、これからもずっと健康で長生きしていただいて、生涯現役、新作をどんどん発表していって頂きたいです。
特に狂信的な飛葉ちゃんファンの私としては、「W7(ダブル・セブン)」の完結を是非お願いいたします。

この記事は、私の30年来の望月先生へのラブレターみたいなものなのです。


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月刊望月三起也ではみなさんからの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由、採用者は「月刊望月三起也」で掲載。
また掲載された方には、望月先生書き下ろし特製ポストカードをプレゼント!


是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。

info@wild7.jp
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望月先生のコメント
【望月三起也先生より】
そうですか。初会合、新宿の中華屋さんの二階でやりましたよね。20人ほどでしたか、ほんと囲む会そのもの、いや又そのときのお隣さんでしたか。懐かしいあれから三年ですかねえ。
いいお兄さんが居てよかったですね。ワイルドファンのお兄さんで良かったのは俺の方か?
ワイルドファン、イコール、ガンマニアは少なくないですね。サバゲーまでいくとかなりのオタクです。
私もサバゲー、TV番組(タモリ倶楽部)の二回ほどやりました。屋外で一回目やった時は、すぐ射ち殺されました。
理想と現実は違います。二回目は屋内、ビルを貸切でバルサンまで焚いてケムリで目の前が見えなくなるわ、敵方になった泉谷しげるさんに顔面にタマくらって血だらけになるわと、気合の入ったこと。
出演者の中には「新宿鮫」の大沢在昌先生もいたのですよ。皆さん子供のようにはしゃいで誰一人カメラの回ってるのを意識してないってもう夢中。サバゲーにどっぷり漬かった一日、思い出します。
どちらかといえば私としては弾が出るタイプよりも形にこだわる方で、集めたモデルガンもそういう方向ですね。
弾丸の出るタイプは、海外で実弾撃ってますからBB弾ではモノ足りないのかもって、ちょっとキケンですかねえ。
「W7」ですが、なんとかシリ切れトンボではなく一冊にまとめるべく、年末までに続きを描き足し単行本を出すべく会社と話しています。お楽しみに。

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コメント/トラックバック

  • kenz :
    はじめまして。
    「W7」、年末までに単行本!
    うれしくてつい書き込みをしてしまいました。
    次はいつ出るのか…と毎月期待をしつつ、望月先生は忙しいのかな?とか、体調が悪いのかな?などと心配していましたが、完結した作品が読めることを知り、今から期待して出版されることを楽しみに待つことにします。
    ところで、やっぱりワイルドファンはGUNファンが多いのですね。私もやっぱりその口で、飛葉に憧れ、GUNに興味を持ち、モデルガンやエアガンにも熱中していた時期もありました。
    更にバイクも同じようなものですが…。
    話題は逸れますが、ワイルド7映画化、おめでとうございます。
    こちらも今からとても楽しみにしています!
    私事ですが、うちのカミさんが瑛太の大ファンなので、また1人、近くに飛葉ファンが増えます!
    頑張ってください!

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