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望月マニ也

第55回

ワイルド7コスプレ奮戦記2(新ワイルド7編)

執筆者:   2012 年 10 月 1 日

創刊号のお披露目から進化を続けてきたお馴染みTAKUYAさんの全身完全ワイルド化ミッション。次なるターゲットは誰も予想しなかった?なんと新ワイルドだ!

昨年(2011年)のワイルド7の映画化から始まり、原作者望月先生の新作ワイルド7Rの発刊と続く一連のワイルドムーブメントに触発されて、久しぶりにワイルド7のコスプレを再開いたしました。
旧ワイルド7の制服を作成したのが2005年(詳しくは「望月マニ也第1回・ワイルド7コスプレ奮戦記」を参照下さい)まさに“7年ぶり”の新作となります。

なかなか変態が治りません。
この「望月マニ也」のコーナーには様々なマニアの方が登場しましたが、負けてはいられません。私のマニア道(変態道)もまだまだ続きます。


良いベースとなるブルゾンが見つからない!
実は7年前に旧ワイルド7の制服を作ったときに、その勢いで新ワイルドも一気に作るつもりでいました。ベースとなる既製品のブルゾンが見つからなかったことが当時取り止めた大きな理由でした。

旧ワイルド7の方は、ベースとなる革ジャンもライダージャケットも見つからず、結局一から作成することになってしまいました。今回も一から馴染みの仕立屋に依頼をするしかないなぁ、と諦めかけた時に、ネットでイギリス製のプレーンなブルゾンを発見しました。
インターネットは素晴らしい!

日本製のバイク用ブルゾンやジャケットは、余計な位置にポケットが付いていたり、必ずと言っていい程メーカーロゴが大きく入っていたりで、なかなか制服のベースには使えないのです。

イギリスからの到着を待つ間に、白色のビニールレザーの購入をしたり、新ワイルドの野牛エンブレムを作ったりしました。(エンブレム制作のことは後述)
ブルゾン到着後は、まず細かい採寸をして白ビニールレザーを縫製、ガンベルト(USA製)を通すベルトループの取りつけなど約2か月で完成しました。
ベースとなったブルゾンはゴアテックス製。元々がライダース用なのでしっかりと肩・肘・背中のプロテクターも入っていて旧ワイルドの革ジャンより遥かに機能的です。

新ワイルド7の連載期間に当たるのが80年代後半から90年代前半なので、素材も作りもこれでイメージ通りと思っていましたが、先日望月先生とお会いしたときに「新ワイルドもブルゾンは革のつもりで描いていた」との言を聞き、これはいつかまた革バージョンも作らなくてはイカン!ということになってしまいました。
いずれ着手しますので、気長にお待ちください。



どのエンブレムを採用するか?
新ワイルドの野牛エンブレムですが、コレ原作をチェックしたところ大まかに3種類の形状、色に関しては6種類が存在していました。(笑)
私の好みもありますが、エンブレムは中期のもの、色は一番多く登場した赤+緑のバージョンとしました。やはり野牛の顔の部分は赤色でなくてはイケません。



パンツのラインは無し。
新ワイルド連載初期は白革パンのサイドにラインが描かれていました。
これは中期から徐々に見られなくなります。
このラインを入れてしまうと、一気にアニメのコスプレのような雰囲気になってしまい、どうも3次元ではカッコ悪く見えるのです。よって後期バージョンを採用しました。
ブーツは全編通して白色でした。旧ワイルドでは茶色・薄茶色・白色と3種確認できたので、結局3種類揃えたのでたいへんでした。(泣)今回は資金的に助かりました。


難関のヘルメット制作
最大の難関がヘルメットの制作でした。
まず潔くジャバラ式の可動式バイザーの再現を諦めました。
可動式のものを作るには板金から始めないとしっかりとした物が作れないこと、FRPで無可動のものを作っても、そこにツギハギのエンブレムを貼ることは困難な上に3Dになるとどうもカッコよく見えないのです。
欧州のポリスヘルメットに近いのですが“謀略運河バージョン”にしました。

ヘルメットのベースはハイウェイパトロール用のレプリカです。
これも通常のジェットヘルですと深さがありすぎて、原作の雰囲気がまったく出ないのです。インカムは市販のバイクヘルメット用のものです。あえて最新のインカムにしました。しっかり音楽も聴けるし通信もできます。音楽は危ないので運転中は聴きませんが。

これでワイルド7の制服は旧ワイルドが革・ビニールレザー・ナイロン製の3種類。
この新ワイルドと合わせて4バージョン作ったことになります。
なかなか変態を貫くのもたいへんです。

次は革製の新ワイルド7の制服作成も目標とします。長い目でミテ下さい。
では、またいずれ「望月マニ也」でお会いしましょう!



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望月先生のコメント
【望月三起也先生より】
細部にまで拘るところがコスプレの王道なんでしょうか。そういう意味じゃ私の漫画はコスプレには向いてないねぇ。なんたっていい加減な性格だからデザインにキメ!ってものがない。
いやァ、本人としては同一デザインのつもりで、連載中は毎回描いているのですが、前号を見返すってことをしないから、少しづつ記憶とズレが出てくるんですねぇ。
新ワイルド7のエンブレムが3種もあったなんてねぇ、指摘されるまで判っちゃいなかったのですよ、いやホントいい加減。
A型血液って?、自分でも疑ってる。本当の血液型、なんなの?

それにしても輸入してまで作ろうという熱意、王道だね。
そういうの見つけたときの喜び、わかります。 私、自作はしませんが、第二次世界大戦時の制服(軍服)とかAI2の革ジャン、アメリカ第1騎兵師団のバッジなんて、外国取材の折見つけると、即買い、値も聞かずに買ってしまう、結構ミリタリーヲタクですから、この“ヒーロー”になり切るって心持ち、わかるなァ。
まァ、ガキっぽいとか仰られても、これも趣味、「ほっとけ!!」ですよね。

TAKUYAさん、ひとつ欠点、絵の上では重さを感じていませんが、現実は重量って問題が出てくる。
私、イギリス軍の革ジャン、ジッパーまで当時と同じものを再現してあるという本物志向の逸品を30年ほど前に手に入れたんですが、最初のうちはサッカー観戦の折、防寒という実用もあり嬉しがって着ていたのですが、何しろ重い。今やダウンジャケットで軽いのを目指す世の中に、こんな古くて重いもの着てるって、アホですねぇ。
最近、粋とかカッコより、実用のダウンベスト着用になってしまって、ちょっと歳かなァと思ったりもしています。

TAKUYAさんはまだまだ若い、重い皮にめげず、コスプレ続けてください!!




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