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望月マニ也

第41回

果てしなき「望月三起也全作品リスト」への道!

執筆者:   2011 年 8 月 7 日

これぞ望月三起也作品リストの決定版!!時間をかけて、コツコツと調べ上げるKenさんのファン魂に頭が下がります。(作品リストのファイルはページ下部よりダウンロード可能です)

リスト作成までの道のり
初出誌から第1巻初版年月日までもの情報を網羅した詳細な作品リスト!

初出誌や第1巻の年月日までもの情報を網羅した詳細な作品リスト



私が望月三起也先生の作品に初めて触れたのは小学生高学年時代であり、リアルに読んでいたのは「二世部隊物語【落とし穴】」や、単行本の「ケネディ騎士団」などです。特にこの時代に読んだ「ケネディ騎士団」の「愛犬ジャンゴ」は短編のカテゴリでは、最も好きな作品です。中学生になってから、自分で本を購入できる年頃になると、先生の単行本のみを集中的に集めるようになりました。「ワイルド7(少年画報社版)」はかなり若い巻から初版でリアルに購入しています。大人になってからも先生の作品の魅力に惹かれ続けて、かなりの数量の単行本を購入しました。


その頃になってくると、何冊出版されていて、何種類の作品があるのか、自分はその内どのくらい入手できたのかを純粋に知りたくなってきました。

しかしながら、当時発表されていたリストは情報が十分では無く、一方でインターネットが流行し始めた時代ですから、どこかにリストが存在していないかといろいろなホームページを探しましたが、なかなか自分が想定しているリストは見つかりません。なぜ先生の作品は、このような状況なのかということをずっと不思議に思っていました。そのうちに自分で作成しようと思い始めたのです。それが2001年頃です。リストの作成開始と同時に、先生の全ての作品を読むという夢を設定しました。

リスト作成を開始して

昔は、古い単行本を購入するには、古本屋巡りをするしか選択肢はありませんでした。まんだらけ等に頻繁に通ったものです。そして時代は流れて、インターネットオークションが盛んになり、日本全国を対象として容易に古本購入ができる時代に突入したのです。これで一気に情報収集が加速しました。リアルな時代にいなくとも、当時の雑誌や単行本が容易に手に入るというのは、タイムマシンを手に入れたことと同じ意味を持ち、それくらい画期的なことでした。そのような環境を手に入れてから、数ヶ月程度で整理して、2001年に最初のバージョンのリストをTakumiさんのサイト(ワイルド7フォーエバー)に発表させていただきました。当時は次から次へといろいろな作品が出品され、情報が一気に集まりましたので、翌年に次のバージョンを発表することができました。その後、改訂作業は続けていたものの、徐々に新しい情報は少なくなり、発表を控えておりまして、8年の歳月が過ぎました。

今回の投稿は、9月初旬の月刊望月三起也の作品紹介がきっかけになっています。それは、eddy-sさんの記事である「特だねを追え」を見たとき、強い衝撃を受けたことで、先生の幻のデビュー作品を直接目にすることができたからです。しかも、近い将来全頁を見ることができる可能性があるということで、先生の全作品を読むという私の夢の達成に向けて、強く背中を押されたわけです。そうであれば、リストについても、この時期に未解決部分を一気に解決しようと思ったわけです。オークションのウォッチでは限界がありますので、知人のちからを得て、最強環境である国会図書館で現物を見て情報を得ることにしました。

実際に国会図書館に行ってみてわかったことがあります。最近、現物からのデジタル化が始まったばかりで、雑誌はほとんど手がついておらず、これからという状況でした。そのような状況下で手当たり次第に現物をチェックするのは容易なことではありません。あと何年かすれば、検索が容易な環境になるようですが、まだまだ先の話です。現時点では掲載誌名や年代がある程度判明しているものを対象として、最終的に現物チェックとして活用することにしました。これによって、多くの推定扱いを確定することができたのです。その成果として、今回新しいバーションを公開させていただくものです。このバージョンは、自分でも満足できるレベルであり、また資料としての価値が一層高まっているものと思いますので、ファンの皆様に役にたっていただければ幸いです。

エピソードについて

そういった環境でリスト作りを進めていった際の、エピソードを幾つか紹介させていただきます。長いあいだ、「どれい艦隊」という作品は掲載誌も年代も不明でした。コミックバンバン増刊号での再掲載情報はありましたが、初出情報は無く、特定できませんでした。しかし、ようやくオークションで見つけることができたのです。しかし喜んでばかりはいられません。出品物は雑誌の切抜きで、しかも入手してわかったのは、非常にていねいに切り取られているものでした。掲載誌はすぐに少年サンデーであることがわかりましたが、直接的な年代情報はすぐにはわからなかったのです。細かく見ていくと、切り取られている欄外の切り口にかろうじて、「次号8月26日土曜日発売」の文字を発見しました。その日と曜日の組合せは何年かということで、万年カレンダーのホームページで確認したところ、該当する年代は、1961、1967、1978年ということがわかりました。この作品は、主人公の顔の絵柄から、1978年はありえないこと、1961年は先生のデビューの翌年ですから、その可能性も少ないということで1967年の作品だろうと予測し、国会図書館で現物を見て、その予測が正しいことを確認できました。

少年誌はオークションに数多く出品されるのですが、マーガレットなど古い時代の女性誌はオークションにはほとんど出てきません。そうした背景の中で「マリンブルーの彼方へ」という作品は、1982年にマーガレットへ掲載されたとの情報まで判明していたものの、それ以上の情報の特定は半分あきらめていました。そこで国会図書館で、該当年代のマーガレットを全てチェックしたのです。しかし、国会図書館でも全号が揃っているわけではありません。実際の掲載号は残念ながら見ることはできませんでしたが、その前の号に次週予告でその作品紹介を発見することができ、特定することができました。ちなみにその紹介フレーズは次のとおりです。「51頁読み切り、マリンブルーの彼方へ、M(ムッシュ)・ストライカー、謎のスーパー新人登場!、ブリリアントなアクションロマン!、無実の罪で処刑された父のかたきをうて!、盲目の美少女はワルガキたちと一緒にグアムへ、息づまるアクション!」というものです。少し解説しますと、先生の名義の中で、ストライカー名義は唯一のもので本作品のみで使用されています。しかしながら「謎のスーパー新人登場」は失礼ですが、ちょっと笑ってしまいますね。誰が見ても先生の完成されたタッチそのものですから、ばればれ状態です。当時としても現在としても、女性誌でアクション漫画が掲載されることは非常に画期的なことだと思います。その作品も、収録作品ではあるものの、目に触れる機会が非常に少ないので、再収録を強く希望するものです。

今後の抱負など

今後は、このリストをさらにブラッシュアップして完成版に近づけていきたいと思います。今でも年に1件ほどは従来のリストには無い新しく発掘された作品が出てきますから、これで完成という決定は難しいようですが、少しずつ完成に近づいていくことでしょう。ちなみに、最近新たに出会ったのは「ボーラー・ロール」「国境決死隊」「ゼロ戦ならず者」「死をよぶ山」などがあります。また、「生還」「ROSE V(ロゼサンク)」「飛葉」「続・新ワイルド7野獣の紋章(魔都ベガスを撃て編)」(以上ぶんか社刊)のように、従来未収録であったものが、近年収録されており、これを受けてリストを改訂できることは嬉しいことです。


そして、現代は電子出版の時代に突入しています。紙の出版ではハードルが高いとしても、在庫を持たなくて良い電子出版ならば、出版のためのハードルが低くなってきていると思います。是非とも先生の未収録作品を出版していただき、多くのファンの方々に先生の多くの作品に出会えるようになって欲しいなと強く願っています。

資料協力:izizさん、eddy-sさん


【Kenさんの作品リストのダウンロードはこちらから】

(Ver05_02)2011年7月8日更新


●望月三起也全作品リスト(エクセル版)
●望月三起也全作品リスト(PDF版)

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月刊望月三起也ではみなさんからの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由、採用者は「月刊望月三起也」で掲載。
また掲載された方には、望月先生書き下ろし特製ポストカードをプレゼント!


是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
info@wild7.jp
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望月先生のコメント

いやもう、その熱心さ、アタマが下がります。
KENさん、ほとんど考古学者レベルじゃないですか、現場へ足を運んで、土を掘り起こして、皿の欠片から時代測定をし・・・・ すごい!!
中でもびっくりは、当人も忘れてましたペンネーム、もうひとつというか、唯一この作品用に作ったこと。
『マリンブルーの彼方へ』での「M・ストライカー」だって? へぇ?ですよ。
週刊マーガレット(集英社)へ描いたことは覚えてます。
実はこのときの担当さん、「ダンダラ新選組」の担当さんで、移動で女性誌へ移っていたわけ。
依頼されたら断れません。
それをこの世界では“ご祝儀”というのです。

でも女性心理なんてまるで判ってない。だからもう、まるで少年漫画そのもの、ぶつけちゃいました。
その後、続編をと言われなかったところをみると、多分女性向ではなかったんですね。
そんなこと、思い出しました。

それにしても国会図書館へカンヅメ状態、好んでやるとは凄い人だ、KENさん、アタマが下がります。
いつも書く通り、私いい加減人間。先は読めても過去は片っ端から忘れていく。
それだけにリストは編集さんとの打ち合わせでも大変役に立つ、有難いのです。
今我が家で使用中のリストも、やはりファンの方が送ってくれたもの。

月刊望月三起也事務局のyazyくんなども、考古学者のひとり。
こちらは作品もさることながらサイドもの、つまりグッズになったものまで詳しい。
そういう話をyazyくんに聞かされる都度、「へぇ、そんなものにまでなってたの?」と本人がびっくり、いい加減ですねぇ。
そういう私のフォローしてくださる皆さんあっての私なんですねぇ。つくづくファンに支えられている自分を幸せと思うこと度々です。

KENさんには何かお礼をしなくちゃね。
なにかご希望は? 色紙でいい?



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コメント/トラックバック

  • 遊里 :
    リスト作成、ご苦労様です。
    楽しく拝見させていただいております。

    『マリンブルーの彼方へ』

     たまたま友達の家で読むことができたのですが、
    すでに次の号が出ていたため掲載号を入手できませんでした。
     お名前も違っていましたし(子供だったので別名義という発想が浮かばなかったので)
     のちに作品集に収録されてようやく合点がいった次第です。
    マーガレットのような少女誌、CARトップ等の雑誌はなかなか古本屋にも出ないので、そのあたりをまとめて
    どこかで出してくれないかと願っています。

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