今回ご紹介する作品は、異色のSF短編……なんて、とんでもない!
望月作品が取り扱ってきたジャンルは実に多彩で、決してSFが珍しいものでなければ、本作もこれまで多くの人気作品で培ってきた面白さのエッセンスが、ギュギューッと凝縮された「まさしく望月マンガ!」といえる内容になっています。
こんな風に活字にしてしまうと、設定が複雑で難解そうに思えますが、実際に読み始めてみれば誰もが一目瞭然、望月節が満載の痛快娯楽作品に仕上がっています。
それでは、どんなところにこの「黒い砂(ブラックサンド)」の魅力があるのか、他の作品にも散りばめられた望月マンガらしいポイントとともにご紹介していくことにしましょう。
なお、本作が発表されたのは1982年、雑誌「リュウ」(徳間書店)で、その後SF作品を中心とした短編集「アイアンホース(IRON HORSE)」に収録されました。
現在、単行本は絶版で入手は困難ですが、電子書籍(eBookJapan)で読むことができます。
是非この機会に、昔読んだ単行本を引っ張り出してみたり、未読の方もダウンロードで本編読後に、これからの内容を確認してもらえると、二倍三倍と楽しみも増えてくるかと思います。
【 80年代に描かれたSF作品群 】
当時は空前のアニメブームだったことや、掲載誌で扱う年齢層やジャンルもあって、80年頃は望月先生も、新スタイルのSFファンタジーを活発に発表してきました。
望月SFの魅力といえば、堅苦しい科学の理屈や専門知識が分からなくても、画の力で直感的に伝わってくるファンタジーならではの不思議な雰囲気と、大胆なストーリーで見せる読み物としての面白さがあります。
単に、魔法やモンスターが登場して大暴れするだけを楽しむのではなく、日常に忍び寄る恐怖であったり、異世界で我々と同じように暮らす人々が巻き込まれる事件、またはそんな変わった空間に迷い込んでしまった主人公たちの混乱といった物語を、見事に描いているのが特徴です。
だから、ピンチのときに主人公が、突然ものすごいパワーの超能力に目覚めて敵を倒したりすることはなく、日常のどこにでもある道具を活用したり、騙し合いのような泥臭さや頭脳戦で切り抜けるところに、読むものをスッキリさせる要素があります。
他にも、我々が知っている物には、実は隠れたこんな本当の理由があった、という、ある種トンデモな解釈で、現実と不思議な空間という異なった二つの世界を繋げるのも、お得意の遊びです。
最近では、壮大なハリウッド映画からゲーム、そして漫画と、SFは幅広く一般的になり大人でも十分楽しめるジャンルとして定着してきました。
30年、時代を先取りしていたと言えるのではないでしょうか?
【 状況説明の巧みさ 】
文章が説明的で長くなってくると、途端に話が難しくなり読むのが面倒になってしまう、そんな読者のことも置いてきぼりにさせないように、さまざまな工夫を凝らしてコマ割りや挿絵のようなイメージを豊富に使い、分かりやすくしているのも、漫画という表現方法を最大限に活かしたポイントです。
これは、SF作品の世界観だけでなく、冒頭などで場面や状況の説明が必要なときに効果的です。
その使われ方も、いつもとてもユニークなのです。
その一つの例がテレビ中継。
これは事件の概要のような何が起きたのかを説明する場面で、割と頻繁に使われます。
例えば「ワイルド7」では、「誘かいのおきて」の中で、前章で解決した事件のその後を草波がニュースで見ていたり、ハイジャックの経過を伝える場面などに使われています。
また「飛葉 もうひとつのワイルド7」の場合は、就航した豪華客船・ダブルシーの船上から、TVレポーターが船の構造や、舞台となる第2パナマ運河の位置、通過方法を詳しく解説しています。
紙面を通じて伝えるパターンもあります。
「ワイルド7」の「首にロープ」では、両国が読んでいる雑誌の中で、シシ座一味の起こした悪事を明らかにしています。
一風変わったものとして「魔都ベガスを撃て」の冒頭、カジノで栄えるラスベガスの様子を、ホテルのパンフレットから抜粋したという形で説明しています。
今回の作品では、まるで社会科の授業で使う資料集のような、図やグラフまで導入していて、ビジュアル的なインパクトもあります。
やはり図解があると、ニュアンスが伝わりやすく説得力が格段に増す感じがしますし、何より見ていて楽しくなってきますね。
望月先生は、イメージの伝え方が本当に上手い!
もし教科書も望月先生が作ってくれてたなら、きっともう少し成績だって上がってた気がして、悔やまれてなりません。
【 注目すべきスターキャラたちの台頭 】
本作でメインを張るのは、この二人。
下に挙げたようなキャラクターに愛着のあるファンには、好みのタイプかもしれません。
それまでのバディものに多かった、異なる境遇のプロとプロが共闘する強力タッグでは見られない、明らかに力量の差がある相手に手を焼きながら、それでも決して見捨てることなく最後まで共に行動していく兄弟、または腐れ縁のような関係性は、一度味わってしまうとクセになります。
モッチのようなキャラのパートナーは、今回のように兄貴肌の他にも、「学園シャンプー」「M.4呪術師v.s疫ティーゲル」「ブラックボードジャングル」のような京都弁を話す幼馴染の女の子として登場し、夫婦漫才のような掛け合いをすることもあります。
【 思わずニヤリ、他の作品を連想させるシーン 】
7人の仲間集めとなれば、「ワイルド7」のファンなら、素直に嬉しいはず。
短編なので、話の中盤で割とすんなり揃ってしまうものの、最後のメンバーの正体が明らかになる仕掛けは見事です。
「バラの戦士」の銃の組み立てがトロかった紅運輸・運輸部の松永、あるいは「ジャパッシュ」で日向光奪還のために活躍した町工場の菅谷社長のよう、といえば分かる人には分かるかもしれません。
また、ヤーバング(働きアリ)とだけ説明のある仲間の一人は、初めからずっと一緒にいるはずなのに、わずかに見切れるカットがあるだけで、ほとんど映り込まない感じが「ワイルド7」チャーシューにも似ています。
しかし今回の彼は、最後にしっかりフォローもされていて抜かりありません。
予想外の……と、思っていたものが、実は……という見せ方も重要です。
読者の思い込みを逆手にとって、漫画ならでは表現でトリックアートのように欺くのも望月作品ならではの手法の一つではないでしょうか。
巨大兵器ランスロットの登場は、「新ワイルド7」の麻薬王の女刺客たちに匹敵し、運び出せないほどのどでかい兵器の正体は、「新ワイルド7」や「優しい鷲JJ」で、船内や車に銃器を忍ばせていたときの描かれ方を思い起こします。
その他では、仲間たちが横並びで敵に向かって歩みを進めていく姿は、「夜明けのマッキー」の名シーンを連想させます。
ランスロットの操縦方法も、直感的な操作という意味で「学園シャンプー」に登場した、ペンで描いて製造する装置に通ずるものがあります。
また、作中のセリフで、七人の侍、荒野の七人、お笑いスター誕生、水曜スペシャル、ザ・ベストテン、ギャラン、スカG……と、実在する映画やテレビ番組、商品、当時の世相といったものが飛び出してくる点も見逃せません。
ちなみに、ここで登場した500円硬貨は、作品が描かれた1982年の4月から発行されています。
【 細かいギミックが光る説得力 】
指先まで人間のように躍動感たっぷりに動き回るロボットは、二本のレバーを前後させたり、車のハンドルのようなものでは自由に操れないはず……と、いうことで、今回描かれた操縦方法は、実に斬新なアイデアで合理的です。
これならロボット同士プロレスをしたって納得ですね。
メカ好きな望月先生が、実在する機構にアレンジを一味加えて、独自の夢のマシンとして登場させるケースは、他の作品でも見ることができ、その場合は特徴的なギミックもしっかりと描かれていることが多いです。
本筋とはあまり関係ない「そんなところまでッ?」がキチンと描かれた仕組みの数々は、目にする者のワクワク感を一気に高めて、絶対に忘れられなくさせる役目をしています。
今回もこんなところにまで、こだわりが。
シートに座ったまま、かつ昇降中も傾かずに乗り降りできる仕組みなのが分かります。
本当に、どこまでも抜かりなく密度が濃いです。
■最後に
ホラね、どうですか?
これだけのヒット作に裏付けされた、楽しませるための秘密が詰まった64P。
これが面白くないはずがない。
異色どころか王道中の王道、望月風味に満ち満ちた『正調望月漫画』といえる一篇、それが「黒い砂(ブラックサンド)」なのです。
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「月刊望月三起也」では皆様からの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由!
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記念品として、特製クリアファイル(2枚セット)
をプレゼント!
是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
info@wild7.jp
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望月作品が取り扱ってきたジャンルは実に多彩で、決してSFが珍しいものでなければ、本作もこれまで多くの人気作品で培ってきた面白さのエッセンスが、ギュギューッと凝縮された「まさしく望月マンガ!」といえる内容になっています。
■ストーリー 周辺から一切を遮断され、異星人・第三星帝国の支配下となったアマゾン奥地では、現地住民やこの地を訪れた旅行客、そして他の惑星から強制連行されてきた異星人たちが、帝国の建設を強いられていた。 そんな生活の中で、元日本のテレビタレントだったサブちゃんとモッチは、ある村の野盗退治を持ちかけられるが、密かにその隙に乗じた一帯からの脱出を企てていた…… |
こんな風に活字にしてしまうと、設定が複雑で難解そうに思えますが、実際に読み始めてみれば誰もが一目瞭然、望月節が満載の痛快娯楽作品に仕上がっています。
それでは、どんなところにこの「黒い砂(ブラックサンド)」の魅力があるのか、他の作品にも散りばめられた望月マンガらしいポイントとともにご紹介していくことにしましょう。
なお、本作が発表されたのは1982年、雑誌「リュウ」(徳間書店)で、その後SF作品を中心とした短編集「アイアンホース(IRON HORSE)」に収録されました。
現在、単行本は絶版で入手は困難ですが、電子書籍(eBookJapan)で読むことができます。
是非この機会に、昔読んだ単行本を引っ張り出してみたり、未読の方もダウンロードで本編読後に、これからの内容を確認してもらえると、二倍三倍と楽しみも増えてくるかと思います。
【 80年代に描かれたSF作品群 】
当時は空前のアニメブームだったことや、掲載誌で扱う年齢層やジャンルもあって、80年頃は望月先生も、新スタイルのSFファンタジーを活発に発表してきました。
1978 | 「悪魔の日曜日」 (増刊ビッグコミック) | |||
1979 | 「アイアンホース (IRON HORSE)」 (ヤングコミック) | |||
1980 | 「牝犬の罠」 (週刊プレイボーイ) | 「ブラックボードジャングル」 (週刊プレイボーイ) | ||
1981 | 「M.4呪術師v.s疫ティーゲル」 (マンガ少年) | 「学園シャンプー」 (週刊少年キング) | ||
1982 | 「伝鬼(TOUCH ME)」 (リイドコミック) | 「誇代史」 (少年少女SFマンガ競作大全集) | ||
「黒い砂(ブラックサンド)」 (リュウ) |
望月SFの魅力といえば、堅苦しい科学の理屈や専門知識が分からなくても、画の力で直感的に伝わってくるファンタジーならではの不思議な雰囲気と、大胆なストーリーで見せる読み物としての面白さがあります。
単に、魔法やモンスターが登場して大暴れするだけを楽しむのではなく、日常に忍び寄る恐怖であったり、異世界で我々と同じように暮らす人々が巻き込まれる事件、またはそんな変わった空間に迷い込んでしまった主人公たちの混乱といった物語を、見事に描いているのが特徴です。
だから、ピンチのときに主人公が、突然ものすごいパワーの超能力に目覚めて敵を倒したりすることはなく、日常のどこにでもある道具を活用したり、騙し合いのような泥臭さや頭脳戦で切り抜けるところに、読むものをスッキリさせる要素があります。
他にも、我々が知っている物には、実は隠れたこんな本当の理由があった、という、ある種トンデモな解釈で、現実と不思議な空間という異なった二つの世界を繋げるのも、お得意の遊びです。
最近では、壮大なハリウッド映画からゲーム、そして漫画と、SFは幅広く一般的になり大人でも十分楽しめるジャンルとして定着してきました。
30年、時代を先取りしていたと言えるのではないでしょうか?
【 状況説明の巧みさ 】
文章が説明的で長くなってくると、途端に話が難しくなり読むのが面倒になってしまう、そんな読者のことも置いてきぼりにさせないように、さまざまな工夫を凝らしてコマ割りや挿絵のようなイメージを豊富に使い、分かりやすくしているのも、漫画という表現方法を最大限に活かしたポイントです。
これは、SF作品の世界観だけでなく、冒頭などで場面や状況の説明が必要なときに効果的です。
その使われ方も、いつもとてもユニークなのです。
その一つの例がテレビ中継。
これは事件の概要のような何が起きたのかを説明する場面で、割と頻繁に使われます。
例えば「ワイルド7」では、「誘かいのおきて」の中で、前章で解決した事件のその後を草波がニュースで見ていたり、ハイジャックの経過を伝える場面などに使われています。
また「飛葉 もうひとつのワイルド7」の場合は、就航した豪華客船・ダブルシーの船上から、TVレポーターが船の構造や、舞台となる第2パナマ運河の位置、通過方法を詳しく解説しています。
紙面を通じて伝えるパターンもあります。
「ワイルド7」の「首にロープ」では、両国が読んでいる雑誌の中で、シシ座一味の起こした悪事を明らかにしています。
一風変わったものとして「魔都ベガスを撃て」の冒頭、カジノで栄えるラスベガスの様子を、ホテルのパンフレットから抜粋したという形で説明しています。
今回の作品では、まるで社会科の授業で使う資料集のような、図やグラフまで導入していて、ビジュアル的なインパクトもあります。
やはり図解があると、ニュアンスが伝わりやすく説得力が格段に増す感じがしますし、何より見ていて楽しくなってきますね。
望月先生は、イメージの伝え方が本当に上手い!
もし教科書も望月先生が作ってくれてたなら、きっともう少し成績だって上がってた気がして、悔やまれてなりません。
【 注目すべきスターキャラたちの台頭 】
本作でメインを張るのは、この二人。
下に挙げたようなキャラクターに愛着のあるファンには、好みのタイプかもしれません。
サブちゃん: アフロヘアーで口が悪く、少しひねている印象。 クールで、いささか利己主義に思えながら、実は仲間思いの兄貴分。 |
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モッチ: お坊ちゃんタイプで世間知らずなところがあり、一言多いおっちょこちょい。 ピュアな心と、いざというときに意外な男らしさを見せる一面もある。 |
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モッチのようなキャラのパートナーは、今回のように兄貴肌の他にも、「学園シャンプー」「M.4呪術師v.s疫ティーゲル」「ブラックボードジャングル」のような京都弁を話す幼馴染の女の子として登場し、夫婦漫才のような掛け合いをすることもあります。
【 思わずニヤリ、他の作品を連想させるシーン 】
7人の仲間集めとなれば、「ワイルド7」のファンなら、素直に嬉しいはず。
短編なので、話の中盤で割とすんなり揃ってしまうものの、最後のメンバーの正体が明らかになる仕掛けは見事です。
「バラの戦士」の銃の組み立てがトロかった紅運輸・運輸部の松永、あるいは「ジャパッシュ」で日向光奪還のために活躍した町工場の菅谷社長のよう、といえば分かる人には分かるかもしれません。
また、ヤーバング(働きアリ)とだけ説明のある仲間の一人は、初めからずっと一緒にいるはずなのに、わずかに見切れるカットがあるだけで、ほとんど映り込まない感じが「ワイルド7」チャーシューにも似ています。
しかし今回の彼は、最後にしっかりフォローもされていて抜かりありません。
予想外の……と、思っていたものが、実は……という見せ方も重要です。
読者の思い込みを逆手にとって、漫画ならでは表現でトリックアートのように欺くのも望月作品ならではの手法の一つではないでしょうか。
巨大兵器ランスロットの登場は、「新ワイルド7」の麻薬王の女刺客たちに匹敵し、運び出せないほどのどでかい兵器の正体は、「新ワイルド7」や「優しい鷲JJ」で、船内や車に銃器を忍ばせていたときの描かれ方を思い起こします。
その他では、仲間たちが横並びで敵に向かって歩みを進めていく姿は、「夜明けのマッキー」の名シーンを連想させます。
ランスロットの操縦方法も、直感的な操作という意味で「学園シャンプー」に登場した、ペンで描いて製造する装置に通ずるものがあります。
また、作中のセリフで、七人の侍、荒野の七人、お笑いスター誕生、水曜スペシャル、ザ・ベストテン、ギャラン、スカG……と、実在する映画やテレビ番組、商品、当時の世相といったものが飛び出してくる点も見逃せません。
ちなみに、ここで登場した500円硬貨は、作品が描かれた1982年の4月から発行されています。
【 細かいギミックが光る説得力 】
指先まで人間のように躍動感たっぷりに動き回るロボットは、二本のレバーを前後させたり、車のハンドルのようなものでは自由に操れないはず……と、いうことで、今回描かれた操縦方法は、実に斬新なアイデアで合理的です。
これならロボット同士プロレスをしたって納得ですね。
メカ好きな望月先生が、実在する機構にアレンジを一味加えて、独自の夢のマシンとして登場させるケースは、他の作品でも見ることができ、その場合は特徴的なギミックもしっかりと描かれていることが多いです。
本筋とはあまり関係ない「そんなところまでッ?」がキチンと描かれた仕組みの数々は、目にする者のワクワク感を一気に高めて、絶対に忘れられなくさせる役目をしています。
今回もこんなところにまで、こだわりが。
シートに座ったまま、かつ昇降中も傾かずに乗り降りできる仕組みなのが分かります。
本当に、どこまでも抜かりなく密度が濃いです。
■最後に
ホラね、どうですか?
これだけのヒット作に裏付けされた、楽しませるための秘密が詰まった64P。
これが面白くないはずがない。
異色どころか王道中の王道、望月風味に満ち満ちた『正調望月漫画』といえる一篇、それが「黒い砂(ブラックサンド)」なのです。
=============================================
「月刊望月三起也」では皆様からの投稿をお待ちしています。
「望月マニ也」「作品紹介」のほか書式や内容は自由!
投稿が採用され「月刊望月三起也」に掲載された方には
記念品として、特製クリアファイル(2枚セット)
をプレゼント!
是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
info@wild7.jp
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yazy さんのプロフィール
【望月三起也先生より】
凄く高い評価!恐れ入ります!!
緻密な計算で構成され図版の説明も等々、私は天才か?って思わず後を振り返ってしまうよ。
申し訳ないけど殆ど思いつき。「こうなったら面白いだろうなァ」ってこと頭の中に浮かぶと人に喋りたくなることってあるよね、それです。それを絵で表現しただけ。ただ話下手でヒトに伝わらないってこともある。話術ってものがあるように『画術』ってのが私の場合だね。
だって、せっかくアイデアを思いついても、それを正確に読者へ伝えなけりゃ勿体ないでしょ、その100%伝える画術がコマの割り方であり、図解、図版なんです。
字で説明するってのは漫画家じゃないよ、小説家やんなさいって言いたいンでね。
絵描きは絵で表現できるところが面白いし楽しいわけで、今30年ぶりくらいに本を取り出しホコリ払って読み返すと、思いついたら突っ走るって、若い時からだったンだなァって、改めて感じるしだい。
最近やっと“練る”ということをするようになってきたンですけど、この当時は「早い」「安い」「旨い」・・・・・ そば屋みたいな勢いで描いていたんです。
ただ、今見返して変に新鮮なのは、構図、コマ割りになっていなくても1ページ単位で見せるって手法で、これも若さなんですねぇ。
マ、こういった作品を描かせてくれた良い時代だったと思います。
漫画らしい漫画でなければってのが私の思うSF。このSF短編集、それぞれ確かに自分流を楽しんでいるのが判ります。読者が同じ思いで読んでくれているのは嬉しいですねぇ。
また、当時の流行やタレントを描き込んであるんで、登場人物などがクラスメートのように見えて来て、なんか自分の卒業アルバムを見返しているようでいいねぇ。
それにしても、よくまァとんでもないトコ、思いつくもんだと自分のことなのに変に感心しています。二重人格か?
凄く高い評価!恐れ入ります!!
緻密な計算で構成され図版の説明も等々、私は天才か?って思わず後を振り返ってしまうよ。
申し訳ないけど殆ど思いつき。「こうなったら面白いだろうなァ」ってこと頭の中に浮かぶと人に喋りたくなることってあるよね、それです。それを絵で表現しただけ。ただ話下手でヒトに伝わらないってこともある。話術ってものがあるように『画術』ってのが私の場合だね。
だって、せっかくアイデアを思いついても、それを正確に読者へ伝えなけりゃ勿体ないでしょ、その100%伝える画術がコマの割り方であり、図解、図版なんです。
字で説明するってのは漫画家じゃないよ、小説家やんなさいって言いたいンでね。
絵描きは絵で表現できるところが面白いし楽しいわけで、今30年ぶりくらいに本を取り出しホコリ払って読み返すと、思いついたら突っ走るって、若い時からだったンだなァって、改めて感じるしだい。
最近やっと“練る”ということをするようになってきたンですけど、この当時は「早い」「安い」「旨い」・・・・・ そば屋みたいな勢いで描いていたんです。
ただ、今見返して変に新鮮なのは、構図、コマ割りになっていなくても1ページ単位で見せるって手法で、これも若さなんですねぇ。
マ、こういった作品を描かせてくれた良い時代だったと思います。
漫画らしい漫画でなければってのが私の思うSF。このSF短編集、それぞれ確かに自分流を楽しんでいるのが判ります。読者が同じ思いで読んでくれているのは嬉しいですねぇ。
また、当時の流行やタレントを描き込んであるんで、登場人物などがクラスメートのように見えて来て、なんか自分の卒業アルバムを見返しているようでいいねぇ。
それにしても、よくまァとんでもないトコ、思いつくもんだと自分のことなのに変に感心しています。二重人格か?
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