月刊望月三起也タイトル画像
望月マニ也

第61回

のっけからトップスピード!!
~ワイルド7:エピソード別・冒頭解説~

執筆者:   2013 年 4 月 8 日

単行本を見て、「こうだったっけ?」なんて思いはファンならあることかもしれません。それを解読しちゃうところが『マニア』なんでしょうかねぇ。そんな世界に、いらっしゃいませ。

■大ヒットの「ワイルド7」は、今でも単行本で楽しめる作品ですが、読者の目に最初に触れた瞬間となれば、もちろん連載された週刊少年キングに載ったときということになります。
何度も前週のラストにピンチが訪れて、ハラハラしながら次号を待っていると、翌週見事な発想で切り抜けて、衝撃と同時に胸がスーッとする体験をしてきた往年のファンも多かったと思います。
こういった予想もつかないアイデアで読者をアッと驚かせる仕掛けは、ファンサービスに長けた望月三起也先生の、まさしく腕の見せ所であり、そしてそれは新章に突入して舞台が変わり、新たな敵が登場する機会ともなれば、存分に発揮されることになります。
今回はそんな様々な仕掛けを、エピソードごと開始時の出来事に注目しながら紹介していこうと思います。


【野性の七人】
■つまりは1969年39号の「ワイルド7」連載開始ということになります。
その僅か1ヶ月ほど前には、大人気だった「ひみつ探偵JA」が最終回を迎えており、次回作のへの期待が非常に高かったことは直前の38号予告からも十分にうかがえます。
★連載開始前号の予告の数々

★連載開始前号の予告の数々

秋の100万ドル大企画」と銘打って、次週から始まる待望の新連載を何度も告知しています。
クールなアクション巨編!!
民主主義国家の警察は、あまっちょろいぜ!
ワイルド7にさからうやつは、ぶっ殺す!

7人の野性の男が、昭和元禄に挑戦
キャッチーなコピーが飛び交い、言葉荒げに「7人グループが問答無用で任務を遂行するスパイ(と書かれた部分もあります)アクション漫画」で、白バイ警官らしき主人公……ということはなんとなく分かりますが、主にバイクに乗った飛葉ちゃんだけが描かれ、詳しい設定やストーリーなどの全体像は謎に包まれたままです。
そして期待を膨らませながら翌週を待つと、いよいよ伝説の漫画が始まるわけです。

謎のバイク集団とともにスタートしたその作品は、開始早々4ページ目で登場人物の紹介もなく、いきなり敵にショットガンをお見舞いする大胆さ、さらにその仲間たちも、全く動じず「フヘヘ」「ウハハ」と笑い出す始末。
「な なんと」と驚く敵と同様に、それまでの飛鳥次郎のような健全かつ正々堂々とした主人公像を想像していた読者たちも思わず圧倒されてしまう幕開けとなりました。
この「退治」エピソードが、いかに衝撃的で「ワイルド7」を象徴したものであるかは、その後テレビ、OVA、映画と、それぞれのファーストシーンで、少しずつ状況を変えながら再現していることからも明らかです。
……と、いったことは、今さらここをご覧のみなさんには説明不要ですね。

★(左)増刊号(右)初出時

★(左)増刊号(右)初出時

単行本との比較としては、雑誌連載時は見開きでメンバーたちが横並びで走るページは4色カラーで、上にはタイトルと(前号予告でもなぜか手にしていた)ムチを持った飛葉が描かれていましたが、その部分が単行本では後方から追跡してきているメンバーたちのカットに差し替わっています。
「ワイルド7トリビュート」が企画された2009年発売のヤングキング19号では、この初出時のバージョンをかなり忠実に再現していますが、雑誌掲載時には下段が目次になっていたモノクロページはカラーになっています。
この部分は掲載後、単行本化の前に発売された増刊号で、カラー化、加筆されたようです。
時代的な要因もあって連載初期には、ページの一部に読み物や広告、あるいは前回までのあらすじなどが載っていた部分を、単行本化の際に加筆や組み直しによる修正をしている箇所が多いのが特徴です。


★「バイク騎士事件」第1話扉絵

★「バイク騎士事件」第1話扉絵

【バイク騎士事件】
■一話目の扉絵には、この章を象徴する西洋の甲冑を身にまとった男と、独特のヤリを搭載したバイクが描かれてはいますが、どこにも「バイク騎士事件」はおろか、新章が始まったという記載すらありません。
既読の方はご存じの通り「野性の七人」のラストはメンバーたちを呼び出した草波の登場で終わり、それに引き継ぐ形で本章が始まりますが、連載時も前週は『波乱の来週号!!』と緊張感が継続されています。
その後も毎号サブタイトルのないまま連載は続き、ようやく事件が終焉を迎える頃に『いよいよ、バイク騎士事件、完結へ!』という文字を見つけることができます。
これは前章も同様で、連載第一回のタイトル下に「野性の七人の男の物語」という表記や、何度か「野性の七人」というキーワードは登場しますが、明確なエピソード名は、増刊号や単行本にまとめられるまではついていませんでした。


【誘かいのおきて】
■これまで区切りをつけずに大きなストーリーを展開していったワイルドですが、前章「バイク騎士事件」の最後で一つの解決を迎えます。
走り去る七人を見つめる草波のラストカットが描かれた70年17号の少年キングには、予告として『「ワイルド7」の第2部は、18号でおわり、引きつづき19号より第3部「誘拐の掟」』と記載されています。
★70年18号扉絵

★70年18号扉絵

あれ?今週で終わりじゃなかったの?それでは翌18号には何が載ったのかというと……扉絵は股旅姿のオヤブンと「わいるど・せぶん」(この扉絵が、ぶんか社版1巻収録<序章>「ワイルド7 BEFORE」に使われているから、またヤヤコシイ)
そして内容は、草波が回想するオヤブン入隊と、成沢検事より明かされる新たな事件の発生……ようは、単行本「誘かいのおきて」の冒頭部分なのですが、実はこの時点ではまだ新章が始まったわけではありませんでした。
★18号_次号予告

★18号_次号予告

★「誘かいのおきて」_第1話扉絵

★「誘かいのおきて」_第1話扉絵

掲載号には大きく『次号よりワイルド7 第3部 誘拐の掟』と予告され、翌19号の扉絵も『構想も新たにどうどう第3話登場!!』と書かれています。
つまり、この単行本冒頭の1話分が丸々、本編開始前の番外編として用意されたものだった、というわけです。
そう思って読み返してみると、これまで飛葉、ヘボピー、八百、両国と、それぞれ特技や過去の犯罪歴などが語られてきましたが、この回では説明されなかった残るオヤブン、チャシューの入隊や、世界のワイルドの中での役割などが描かれていて、気になっていたところが明らかになるファンサービスのような内容になっています。

こうして、晴れて全メンバーの紹介が完了したところで、改めてこの章からまた難事件に立ち向かっていくことになるわけです。


【コンクリート・ゲリラ】
■前章終了から4週のインターバルを挟んでのスタートとなりますが、このような休載を挟んでの新章開始というパターンは、他にも「棺桶七つ」(1週)、「灰になるまで」(4週)、「魔像の十字路」(3週)があります。
待望の連載再開ということもあり、このエピソードの冒頭はとても豪華!
★「コンクリート・ゲリラ」カラーページ

★「コンクリート・ゲリラ」カラーページ

★「コンクリート・ゲリラ」タイトル

★「コンクリート・ゲリラ」タイトル

巻頭カラーで、事件の背景となるゲリラグループの存在やそこに現れる謎の殺し屋の登場を、4色と2色それぞれ8ページずつのカラーページが、場面と同様にクルクルと切り替わりながら展開していきます。
そしてカラーの最後では、さらに場面は一転し、見開きページで男達に追われる少女の上には「ワイルド7」と新章「コンクリート・ゲリラ」文字が、まるで大スクリーンに映し出される映画のタイトルようにダイナミックに挿入され、この場面はワイルドも7人揃っての登場となります。
この章のハードな展開を考えると、メンバー全員が勢ぞろいする描写は華やかであると同時に貴重でもあります。
読者は「待ってました!」と拍手を送り、そのまま一気にストーリーの中へとのめり込んでしまうわけです。


★71年16号「千金のロード」第1話収録

★71年16号「千金のロード」第1話収録

【千金のロード】
■本編との関連性はありませんが、この章開始の71年16号キング誌の表紙で、飛葉ちゃんの撃った男が、ページをめくったグラビア風の扉絵でなんと望月先生だった!というお遊び企画が展開され、撃たれた望月先生が恨みを込めて『今週号から始まった<千金のロード>で、今のおれの苦痛よりも恐ろしい目にあわせてやる。飛葉、かくごしておけ!』と発しています。
望月先生や周りで倒れているスタッフたちがみな演技派であることや、どんな凶悪な敵よりも、作者を怒らせるのが一番恐ろしいということが分かります。


【灰のとりで】
■3週合計100ページの作品として、珍しく冒頭には見開きページ下段を使い、望月先生や編集担当者からの解説などが載っています。
ここで主な登場人物として描かれたキャラクターの顔立ちがなかなかコミカルで、中でも飛葉の兄(日出丸)が明らかに別人なのはご愛嬌。
★「灰のとりで」第1話解説セブン・コーナー

★「灰のとりで」第1話解説セブン・コーナー





★黄金の新幹線HC未収録ページ

★黄金の新幹線HC未収録ページ

★72年18号「黄金の新幹線」最終回

★72年18号「黄金の新幹線」最終回

【緑の墓】
■以前eddy-sさんも作品紹介で触れていますが、前章「黄金の新幹線」の事件解決後には、オヤブンが刑務所襲撃計画を打ち明けるという本章の触りのシーンが描かれているため、本編スタートの前週となるこの号の扉絵では、既に『第9話「緑の墓」いよいよスタート!』と書かれています。
エピソードごとに掲載号の中でカッチリと区切るのではなく、予告編のように次号への期待を含ませ継続して楽しませる週刊連載ならではのテクニックです。
このシーンは元々ヒットコミックスではカットされていましたが、徳間フェイバリット以降の単行本では復刻されています。


(資料協力)eddy-sさん

(資料協力)eddy-sさん

【首にロープ】
■こちらもeddy-sさんが詳しく解説済みです。
初回は扉絵がなく本編ファーストカットにタイトルがありましたが、これまでの単行本にはこの導入部の場面説明となるページが丸々抜けているため、唐突な始まり方になっています。
今回紹介している他の章のファンサービスとは異なりますが、いずれ完全版として復刻が望まれるエピソードです。


★「谷間のユリは鐘に散る」第1話扉絵

★「谷間のユリは鐘に散る」第1話扉絵

★73年21号「谷間のユリは鐘に散る」第1話収録

★73年21号「谷間のユリは鐘に散る」第1話収録

【谷間のユリは鐘に散る】
■当時の読者は、まずこの扉絵にビックリしたのではないでしょうか?
構想一新とばかりに、ワイルド7よりもデカデカと書かれた本章のサブタイトルは、そこに描かれた少女漫画風のイラストと相まって、全く別の作品ではないかと目を疑ってしまうほどです。
しかもその後も冒頭数ページは、およそワイルドの世界観からかけ離れた乙女チックなポエムとメルヘンタッチのイラストが続き……何が起きたのか、その理由に仰天する度合いは、単行本よりも遥かにリアルタイムの読者の方が大きかったはずです。

アオリ文句などの細かいところまで、とにかくファンを喜ばせるアイデアとその徹底さに驚かされてしまいます。


★73年38号

★73年38号

【死神を処刑】
■73年38号に連載200回記念として描かれた、80ページ1話完結作品です。
同様に250回では「運命の七星」、400回で「魔像の十字路」がスタートしています。
1週でエピソードの最後まで一気に読めるのは、長期連載の中で唯一、この号だけです。
またこの号は、他にもメンバーたちがバイクで疾走する豪華カラーピンナップもついているので、サービス満点の内容になっています。
ぐりゅーん・へるつさんの作品紹介で詳しく解説されています。


★「超高層の対決」ラストページ

★「超高層の対決」ラストページ

★76年10号「朝食に死を」第1話扉絵

★76年10号「朝食に死を」第1話扉絵

【朝食に死を】
■前章「超高層の対決」ラストは、単行本では飛葉を乗せたジャンボ機が小さく消えていくところで終わっていますが、連載時の76年9号ではその後6ページ、本章の冒頭部分に当たる草波のトレーラーを追うバイクのシーンが続き、見開きのラストページはメンバーが揃ったことを表すカッコイイ疾走シーンと『次号より第18話 朝食に死を新連載!!』の文字で、胸が高鳴る予告となっています。


【ガラスの城】
■今回テーマの、新章スタート時の仕掛けとしてシリーズ中最大といえるのが、76年49号から始まった、この「ガラスの城」です。
前号で『静岡県御前崎で豪快に撮影!!新手法オールフィルム構成をとり入れて、新しい「ワイルド7」をごらんにいれます』と予告されたその内容は、アイドルのゴールデン・ハーフ・スペシャルを起用したグラビアで、劇中で新たに登場する女ワイルドを演じています。
実はこれが単なるコスプレではなく、ストーリー仕立てになっていて、犯人を追跡した飛葉が油断した隙をつかれてあえなく負傷してしまうが、そこに突然現れたユキをはじめとするバイクに乗った7人の女たちが、あっという間に総がかりで犯人を倒してしまうというもの。
犯人役は望月先生が自ら演じています。
しかも、この内容がそのまま本編の導入部と連動していて、単行本の最初のシーンで、大型ダンプと衝突してペシャンコになったジープに乗って死亡した男が、そのときの犯人……つまりは望月先生で、現場に駆けつけた婦警は男を殺した本当の相手はそのとき見かけた怪しいバイク集団だと気づく、という風につながります。
さらに、女ワイルドたちの服装であったり、負傷した飛葉ちゃんも劇中でしっかり入院していたりと、芸の細かい本編とグラビアとの連動箇所があるので、思わず何度もページをめくって確かめたくなります。
★「ガラスの城」第1話グラビア

★「ガラスの城」第1話グラビア

恐らく今後も単行本に収録されることはないと思いますが、連載時に読んでいた人だけしか楽しめずに消えてしまうのが非常にもったいないこだわり方です。


■今回挙げたように、ストーリーで楽しませるのはもちろん、それ以外でも本編開始の前号や、扉絵あるいは表紙やグラビアのような一見作品とは無関係なところでさえ、サービス精神が旺盛な望月先生が、ファンを喜ばせるために多くの仕掛けを施していることが分かります。
それは今なお、ワイルドの新シリーズが発表されるたびに仕掛けられる数々の新たな試みや設定の変化などにも通じる部分であり、我々ファンは毎回同じように驚かされてしまうのです。
そして望月先生が「いかにして読者の意表をつくか?」ということを追求しているのか痛感させられることになります。
それと同時に、まるで面白いイタズラを思いつき「どうだ、コレは思いつかなかっただろ?」と我々のビックリする様子を眺めながらニヤッと笑っている、そんな純粋で無邪気な少年に出会った時のような嬉しい気持ちにさえなるのです。



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是非、月刊望月三起也事務局までメールを送ってください。
お待ちしております。
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望月先生のコメント
【望月三起也先生より】
またまた感心させられます。

そうですか、本誌と単行本ではそれほどの違いがあったとは。
なにしろ一度原稿にしたら、もうほとんど見返すこともなく唯ひたすら前へ前へと前方の道しか目に入らない。しかも若さですねぇ、歩かないンです。駆けているんですねぇ。
次々と「こうやったら面白い!」「この手なら読者の裏をかく!」 なんて、アイデア作るのが何より楽しい。机の前でひとりニヤついてる顔なんて、薄暗いところで見たら、さぞ不気味でしょうねぇ。

一話ごとに“繋ぎ”に工夫していたとはねぇ。しかもそこんとこしっかり楽しんで見ていてくれたって、嬉しい!
本人忘れちゃってますが、そういう繋ぎ部分、中には気に入って忘れそこなってるものもある。それが「ガラスの城」第1話グラビア。はい、これだけはなぜかそのグラビアページのみアルバムに挟んで保存されてるンですね。
でも今知りました。本編ストーリーに繋げてあるなんて・・・・
覚えているのは、当時の編集担当さんのノリが良くって無理を聞いてくれたってこと。だからこっちも言いたい放題、たかがグラビアでしょうが私、やると決めたら三流とかってお茶濁しとかってやりたくない性格。“たかが”じゃないんです。

当然アイデアの段階で、編集部は大反対ですよ。
なんたって砂丘でロケ、用意するバイクは7台、ジープ1輌。出演させたいタレントは当時のアイドルグループ。まっ、今なら『KARA』ってところでしょうか。
私、口説きましたねぇ。タレントの所属事務所が私の産まれ育った横浜ってこともあって快くOK。
次はバイク。私、友人が静岡県に多い、それもあって撮影場所は浜岡砂丘だったわけ、ここは計算ね。
はい、撮影当日の朝、しっかり友人関係で砂丘にバイクがずらり!!
  静岡県って名門ヤマハサッカー部のYAMAHAの本社があります。いい友達を持つと人生膨らむんですよ。
もっとも私にとって“いい友達”でも、向こうにとっては舌打ちしながら、「もうワガママなんだから・・・・」「言い出したらきかないンだよね・・・・」と、苦笑いでつき合ってくれてるって噂を耳にはしますけど・・・・ 違ったかなァ、大津クン。

さていよいよ撮影。仕切るのは編集? カメラマン? 当然『私』、監督です。
いつものコマ割りをカット割りにイメージ直し、人物の配置、動き、振りをつけ、10歩下がってカメラ位置を決め、悪役って役にも集中し、「ハイ、本番いきます!!」って具合。
いやもう、ワンカットづつ押さえるのに、カメラとジープ、バイクの間を行ったり来たり。それも足元は砂ですから、ことのほか疲れたァ。でも、そんな顔は見せられない、美女たちを「蹴りのポーズはもっと足を引いて」とか、「見た目にもっと足を長く写したい」とか文句つけながらポージングするわけ。
まっ、止まったポーズだからいいけど、これがムービーだったら多分一日でアゴ出してたろうね。でも好きなんですねぇ、綺麗なポーズを引き出すって。
自分でデッサンして美女を描いているから、頭ン中に“こういう角度”が綺麗に見えるってもの、あるんだと思うンです。

実はこの他にも別の雑誌で3度ほどグラビアの演出をして、美女にポーズをつけるってこと、してるのですよ。
これまた好評につきってことで、以外と私、演出に才能があるのかも? なんてね。
結果、この浜岡砂丘ロケのグラビアページは大好評でだったってこと、お伝えしておきます。

と、いうことで、週刊誌連載ではそれなりの、単行本では出来ない「技」の使える楽しみがあるのです。ただ、単行本の切り売りみたいなことをしてちゃ連載の意味がないわけで、ある意味イタズラでもあるわけです。「わいるどせぶん」なんて、ひらがなでタイトルを書くってのも悪ふざけ。
でも、私のファンはそういうのを含め、画面のスミまで2度読み、深読みして楽しんでもらってると信じて続けてきたわけです。
それに嵌ってくれたyazyくんなんて、嬉しいファンの代表ですねぇ。

ちなみに飛葉が連載スタートで鞭(ムチ)を持っていたなんてね、なぜ?! 私にも記憶がない。
新作スタートって、これもやりたい、あれも・・・・ って、アイデアがザル一杯ににも溢れるンです。でも次第に絞っていくことで方向性が出、ザルですから勝手にこぼれ出て行っちゃうネタもある。多分、鞭もそうなんでしょうね。
飛葉の兄ってのもこの類で、きっちりとか、かっちりとかストーリーも決まらない。描いている途中でフッと思いついた方が面白いと思えば素直にそってへ行ってしまう悪い癖でもあるし、だから読者も先が読めないと面白がってくれるわけで、「描き手が読めないもの、読者が読めるかい!!」ってね。

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